ティンカー・ベル殺し (創元推理文庫 Mこ 5-7)
ティンカー・ベル殺し (創元推理文庫 Mこ 5-7) / 感想・レビュー
ナルピーチ
メルヘン殺しシリーズ第四弾。蜥蜴のビルが迷い込んだ舞台はネヴァーランド。その世界ではあの“ピーター・パン”が暴君と化して大人達と抗争を繰り広げており、そんなさなかに何者かの手によって“ティンカー・ベル”が殺されてしまう…。シリーズの醍醐味ともなる“アーヴァタール”の存在。今回もしっかりとミスリードに翻弄されてしまった。怪しすぎるだろその名前は!と思いながらも結局まんまと引っ掛けられちゃいました。本作以降の続編が読めないのがとても残念。『かぐや姫殺し』に『赤毛のアン殺し』まだまだこのシリーズが読みたかった。
2022/12/11
おうつき
シリーズ4作目。原作のピーターパンは残虐な一面を持っているというのはどこかで聞いたことがあるが、想像以上にヤバイ奴として描かれていて笑ってしまった。とぼけた会話を繰り広げるビルとの相性は抜群で、これまで以上に会話の空気感が楽しかった。ミステリ的な仕掛けもこの世界観ならでは(というよりこの世界観でしか通用しない)もので、意表を突かれた。今後の構造があったことを知ると、やはり続きを読めないことが寂しくなってしまった。
2023/04/02
こゆ
年内最後の一冊は友人からの借り本。メルヘン殺し最新刊は、ピーターパンに出てくるティンカーベル。シリーズ毎度のことだけど、知っているようであまり知らない物語。このピーターパンはあの蜥蜴のビルよりおバカなのに、倫理観がぶっとんだ殺人鬼。それはどうやら原作通りなのだとか。地球(井森)側がクローズドサークルなのも珍しい。アーヴァタールにはかなり注意してたつもりだけどまたもしてやられた。苦手な痛々しくグロい描写が今作でも炸裂。最後のループはあっち側の人が可哀想すぎる…。ビル達の進まない会話に苛々する時もあるけど、→
2023/12/31
活字スキー
【「ピーター……悪ふざけは……なしって……言ったで……しょ」「悪ふざけなんかじゃない。本気だ。本気で殺すつもりってことだ」】揺るぎなく空気の読めないトンチキにして愛すべき蜥蜴のビルが迷い込んだのは、永遠の少年ピーター・パンが無邪気なる暴虐の限りを尽くすネヴァーランド(決して存在しない国)だった。トンチキな会話劇と凄惨な殺人劇がクセになる、稀代のエンターテイナー・ヤスミンの特殊設定グロミステリ〈メルヘン殺し〉シリーズ第四弾にして最終巻。
2023/12/25
二葉
まんまと騙された!ティンカー・ベルを殺したのは〇〇だったんだね。唐突な熊の襲撃がラストの伏線だったんだね。
2023/05/02
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