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プリズム (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-2)

プリズム (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-2)

プリズム (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-2)

作家
貫井徳郎
出版社
東京創元社
発売日
2003-01-24
ISBN
9784488425029
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プリズム (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-2) / 感想・レビュー

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ehirano1

この構造(ストーリー構成)は面白いと思いました。こういうのは伊坂幸太郎さんがやりそうだなと思いました。『プリズム』というタイトルは言い得て妙ですし、表紙も本書をうまく表現していると思います。上手い!

2019/10/06

さと

ベールに隠されたものが今まさに姿を現すと信じて固唾をのんで見守っていたら、そのまま舞台のライトが消えた、真っ暗な中に私がひとり。こんな作品は初めてだったけれど、意外にも私の心に余韻と終わりなき展開を産み落としていった。私の中でさえくるくるときらめくプリズムの光のように犯人が入れ替わる。げんこつで殴られた衝動はないけれど、誰かにずっともたれかかられている感じ。徐々に背筋がひんやりとしてくるこの不気味さ、貫井先生、なるほど。

2017/02/13

ちょこまーぶる

最後で「ええ~っ、そんなぁ~」と声を上げたくなるような一冊でした。理由は、犯人は誰?・・・という事に尽きるんですが、皆さんのレビューを読んで、僕だけが???でなかったことで一安心しました。そして、文章と構成の力なのか、自分自身が謎解きの主人公となってしまったかのように感じてしまって、こんなにもミステリーって面白いものなんだと改めて思える一冊でもありましたね。でも、犯人を明かさないで終わるという事は、ある種実験的な一冊だろうから、読み手側の評価も賛否両論と言った感じでしょうね。気になる作家さんが増えました。

2017/08/13

麦ちゃんの下僕

オーディオブック。小学校の女性教師の不審死について、教え子や同僚などが独自に調査し真相を推理する物語。あとがきによると、この作品はポーの『マリー・ロジェの謎』の“後継たる作品”として構想されたとのこと…『マリー~』の最後で指摘される「理性が真理を部分的にだけ詳細に探求してゆく傾向のために、理性の進路に起る誤り」が、素人探偵達による何通りもの“推理”を生み出してしまう面白さと危うさこそが、この作品のテーマなのではないでしょうか?そして、この作品は構成も実に魅力的…章題や○○&○○の連環が実に美しいですね!

2021/12/19

イアン

★★★★★★★☆☆☆1つの事件を多角的に描いた貫井徳郎の長編。自室で女性教師が遺体で発見された。切り取られた窓、睡眠薬入りのチョコ、凶器となった置き時計。状況は他殺を物語るが…。語り手を教え子の小学生、同僚の教師、学生時代の元カレ、不倫相手と変えながら、それぞれの視点で事件の真相を推理していく。ある章の容疑者が次の章では探偵となり、新たな容疑者の存在を示唆する。円環するその構成は美しくもあるが、結末は挑戦的だ。見る角度により印象を大きく変える被害者同様に、読み手により評価が変わる特異なリドル・ストーリー。

2023/12/22

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