ドミノ倒し (創元推理文庫)
ドミノ倒し (創元推理文庫) / 感想・レビュー
イアン
★★★★☆☆☆☆☆☆地方都市を舞台に繰り広げられる貫井徳郎の長編。探偵の十村の元に「元彼の殺人容疑を晴らしてほしい」との依頼が舞い込む。調査を進める中で、この地で未解決殺人が多発していることや遺体に共通の傷があることが判明し…。と、ここまでを読んで「硬派な探偵小説か!」と興味を持った方にはお勧めしない。真逆のドタバタコメディで、聴き取りが続く展開も冗長。そしてその我慢すら裏切るある意味衝撃のラスト。例えるなら渋さが魅力の俳優がコメディに挑戦し盛大に滑ってしまった感じ。やはり貫井徳郎は硬派な作品こそ真骨頂。
2024/02/23
M
ある田舎町で起こる殺人事件の真相を、探偵とその親友である署長が町民に調査しながら暴いていこうとするストーリー。この著者は作品によってカラーがまるで異なる。社会派ミステリーのような硬い雰囲気を期待して読むと肩透かしを食らう。事件に対峙するわりには全体的に軽妙で間延びしているため、目が離せない展開ということもなく、休み休み読んだ。結末は想像できるようにはなっているが、着地していない登場人物のその後が気になりモヤモヤする点はある。
2016/07/17
にいにい
「貫井流ユーモア私立探偵小説」とのこと? 貫井徳郎さんの良さがあまり読み取れなかった。十村探偵の安直な推理と登場人物のキャラは、まあまあ面白いけど、なんか途中で全体が見えてしまうし、署長がもっと活躍すればいい話になっていたかも知らないけれど、スタートも結末も無理が有り過ぎ。貫井徳郎さんの作品は、凄いのとあんまりなのが極端。読まなきゃ分からないのが辛い~。
2016/08/20
Rin
えっそんな真相だったの!?と思ってしまう。さすがに予想してなかった。普段の貫井さんからとは違うコミカルな作品。事件はドミノ倒しのように目の前に落ちてくる。違和感のある月影住民とのやり取りも、探偵の性格のお陰で、テンポよく読めた。そして最後に月影は怖いところ、を痛感させれた。月影の怖さと殺人事件、そこにストンとアホさの要素も突っ込まれて独特の雰囲気が漂う作品。貫井作品のなかでは読みやすい。ただ、個人的にはその後がすごく気になる。探偵は、署長はどうなったのか?そこに少しモヤモヤしてしまうラストでした。
2017/08/20
五右衛門
読了。同じ作者なの?って錯覚するくらい軽いタッチでパタパタとドミノが倒れて行って主人公、署長ものんびりな感じだったのが終盤一転、まるで色んな方向からのドミノが一点に集中してくるように終盤を迎えドキドキが止まりませんでした。こんな作風怖い❗でも読まされました。
2019/01/26
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