九度目の十八歳を迎えた君と (創元推理文庫)
九度目の十八歳を迎えた君と (創元推理文庫) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
「なぜ実咲は18歳のままなのか?」。物語を通して最大の謎だと思ったものが、……だったんですねぇ。改めて反芻してみて、あっと驚いた。作者は決して読者を裏切っていない。こちらが勝手に取り違えてしまったわけです。ラストで解かれるべき謎を……。物語の進行は、ひんぱんに高校時代と現在が入れ替わりながら進んでいきますが、どちらも、一見ムダに思えるほどに、情熱的な青春にはちがいない。犯罪事件がなくても、日常系とは言えないほどに濃密なミステリ。人生の隠れた秘密は、それ自体が立派に謎となる。今年のラスト本は良かったです。
2020/12/31
ひさか
2019年6月東京創元社刊。2020年11月創元推理文庫化。タイトル通りのストーリーが展開し、18歳を繰り返す謎らしき提示はあるものの明確な説明は無い。本質はそこでは無く別のところにあると言わんばかりの展開は、最初から梯子を外されたかのよう。せめてラストでは、ヒロインかヒーローに「説明は何もないのよ」と言って欲しかった。もしかすると遠回しに言ってたのかも。
2021/07/28
三代目けんこと
大好きな「創元推理文庫」の積読本が目も当てられなくなったので、今日から重点的に読んでいきます。その第1弾は、伏線の狙撃手・浅倉秋成本。「なぜ同級生は年をとらず18歳のままなのか?」追憶の青春ミステリ。前向きになる一冊!!
2021/07/23
坂城 弥生
教頭先生、いい人だなぁ…こういう教育者がいっぱいいれば良いのに。
2021/03/31
本屋びと
学生時代の甘酸っぱさとかほろ苦さとかヒリヒリするような痛みとか、全部詰まってた! THE青春だねー。ノスタルジーに浸りまくっちゃった。それにうっとりするほどうまい喩えがいっぱい。真鍋さんや教頭先生が愛おしすぎてヨキ!ヨキ! 切なさと爽やかさが入り混じった最高の読後感でした。
2021/06/06
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