回想のぬいぐるみ警部 (創元推理文庫)
回想のぬいぐるみ警部 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
あも
シリーズものだが、ぬいぐるみ警部の存在感なさ過ぎで、部下の面々と前作で登場した女子高生の美月が目立つ1冊。とはいえ話はどれも高水準。現在進行形に限らず、過去の解決済みの事件に隠れた真相やらを、トークで暴く。基本、もしかしてこうだったのでは…と推測するところで話が終わるので、犯人の逮捕や弁明シーンみたいなのは一切ない。が、その終わり方が良い意味で読後感の悪さを残すのがナイス。それにしても西澤作品は異常とは言わないまでも性的に変わった趣味の御仁がまことに多い。音無警部は大人しくぬいぐるみを愛でていてください。
2017/06/02
優希
音無警部のぬいぐるみ偏愛ぶりが徐々に知られるようになってきて大丈夫だろうかと思いました。しかも肝心の警部よりもぬいぐるみの方が目立っている感じです。いいのでしょうか。
2020/08/22
hnzwd
あとがきにもあるよう階藤美月のキャラクターが濃く、主役であるはずのぬいぐるみ警部が霞む。事件はいつも通りのフェティシズムに溢れた西澤さん。スピンオフは非常に読みたい。
2017/03/21
こゆ
シリーズ2作目。1作目より好き。モデルのような美麗な顔を持ち、推理力もピカイチなのにぬいぐるみ愛が止まらないエリートの音無警部、その音無警部に密かに恋焦がれている女刑事、ベテラン刑事然としているのにミステリマニアな江角刑事、仲間を俯瞰している冷静な桂島刑事。個性的な面々なのにチームワークが良く雰囲気が良いこのメンバーが大好き。軽妙なやりとりなのに事件の真相は重いのも西澤さんらしくて好き。ベストは安楽椅子探偵の「あの日、嵐でなければ」。欲を言えば、女子高生の美月が鼻に付き始めたので出番が控えめだと有難い…。
2023/10/03
マッちゃま
西澤氏らしい展開のキャラミステリ短編集シリーズ第2弾。とはいえ順番は細かい部分は気にしない方なら、どちらから読んでも大丈夫な作りかと。ぬいぐるみをこよなく愛するが、その事をひた隠す超絶美貌のエリート警部、その警部にぞっこんだが、やはりそのことをひた隠す仕事一筋な美貌の女刑事、そんなメンバーを傍から支えるのも一癖ありそうな面子ばかり。そして彼らが携わる事件も、ぬいぐるみがヒントや起点だったり歪んで捩れて倒錯した事件ばかり。もう推理するよりも呆れるしかない結末(苦笑)まあ〜それもらしいっちゃらしいんですよね。
2020/09/17
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