わたしのリミット (創元推理文庫)
わたしのリミット (創元推理文庫) / 感想・レビュー
したっぱ店員
日常の謎+安楽椅子(というかベッド)探偵ものに、この作者らしい、少し不思議を織り込んである。細かい謎ときの方はともかく、後書きにもあるように大きい要素の方は十分想像がついてしまう。しかし、わかっていながらもラストのシーンにはじんわりと沁みるものがあった。一昔前の少女小説の趣も感じられ、上品で好きな作品。
2015/11/15
coco夏ko10角
莉実とリミットのやり取りがいい。なんとなくわかってたけど、それでもなおエピローグがとてもよかった。
2016/10/24
masa
とても良かった!頂いた本。ある朝を境に、彼女の世界は一変する。謎の少女、父の失踪、開かずの部屋…。病気の少女を治すために仕組まれた、計画。ひと月の彼女との触れ合いは、奇妙で、謎めいていて、ある予感を思わせる。想いは言葉にしなくても、何かしらの形を帯び、輪郭を浮かび上がらせて行く。いや、言葉にしないからこそ、なのか。作者の意図した道標を辿りながら、行き着く先の想いが切なく、どうしようもなく愛しい。最後の最期まで、人の想いと愛の強さが光る。これは、単純なミステリじゃない。人の想いを巡るミステリだ。解説も素敵。
2017/03/20
あやっぴ
知人からお借りした本。父親と2人暮らしの17歳の娘だが、ある日いきなり父親が姿を消してしまう。おまけに書き置きとともに見知らぬ少女を置いて…。残された娘とその少女が日常のミステリーを解決しながら交流を深めていく話?だと思うのだが、私にはちょっと入り込めず。ごめんなさい。
2022/06/29
タカギ
著者のタイトルのセンスが好き。他にも好きなところはあるけど、最後まで読んで、なるほどそういう意味だったのね、と深く頷けるところが良い。可愛いらしいタイトルだし、装幀もほんわかして児童書?と思わせつつ、心の機微を絡めた連作ミステリで、最後はちょっとうるっときた。リミットが何者かが比較的分かりやすいのは、ハッキリ書かないぶん、わざとなのだと思う。お父さんが帰って来て、父娘でどんな会話をしたか読者が想像する楽しみもある。
2022/07/24
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