朝顔はまだ咲かない (小夏と秋の絵日記) (創元推理文庫)
朝顔はまだ咲かない (小夏と秋の絵日記) (創元推理文庫) / 感想・レビュー
papako
たまたま見かけて。なんか時間かかった。初期の柴田作品だなぁと思ったら、そんなに初期でもなかった。ただ軽いわけでもなくて、結構シビアでリアルなところも。引きこもりの小夏と親友の秋。昔のいじめの原因に対峙した小夏は世間と向き合えるようになる。母親と井上刑事の恋が好き。とにかく時間かかったなぁ。
2020/08/19
へくとぱすかる
軽いタッチの文章で書かれ、深刻なはずの問題をかかえながらも、小夏の時間はそよ風のようだ。19歳になってからの日々が謎解きを交えながら描かれているが、その流れ方はあくまで軽く見える。そのように見えるという点に、おそらく彼女の、新しく改まった日々への準備が進行していた、と思うのだ。寛解という言葉が適当かどうかはわからないが、彼女はこちら側に帰って来れた。現実の引きこもりはそう簡単なものではないはずだが、小説だからこその希望として、小夏の「新学期」を喜びたい。
2018/01/30
はつばあば
随分と積んであった。引きこもりってことに抵抗があったのかも。イジメた方はその時限り。イジメられた方はその時の思いや恐怖から抜け出せないでいる。小夏と秋の、引きこもりと友人の会話と思いやりが凄くいい。ただ若い子の会話は面白いが刺激的で・・あ~女子高生って感じがよく出ていた。久しぶりの柴田さんで、?よしきさんてこんな感じの本だったかなぁと作者を再確認。引きこもりたくて引きこもる訳じゃないだろうけれど・・それこそ養い手がいなくなった事も考えねば。なっちゃんのように少しずつ、少しずつでいいから外に出ようよ
2016/05/09
nonたん
うーん!気持ちよくなった。小夏には秋がいてくれて、本当に良かった。ひきこもりの名推理って、他にもありますね(まだ読んでないんですよ・・・坂木司)でも、小夏はひきこもりであっても、それを潔しとは思っていなくて、足掻こう足掻こうと葛藤している。母に迷惑掛けないように主婦業に精は出していても、それが家庭内の解決にはなっても、世間からの白い目というのが母に当たっていることに気付いてなかった。母って偉大です。そして、友達も。長かった夏休みはもう終わり。これからの新学期を頑張ってみようね、小夏ちゃん!
2010/10/08
YO-HEY@紅蓮ロデオ
ひきこもり成長紀。結構に解る心情も多く、好き。一人称が多い小説は苦手だったけど、これは結構素直に読めた。なっちゃんの一番の幸運はアキの存在。ひきこもりの定義はあいまいですが…なっちゃんは自分が気にしていた事が、どれだけばかばかしい事かをリングを通して実感したんですね。本人は実感する為に涙を流しましたけど。何はともあれ、結構満足。ミステリーはおまけです。それ以外に重きを置いて読みました!
2010/12/30
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