KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

アニーの冷たい朝 (創元推理文庫)

アニーの冷たい朝 (創元推理文庫)

アニーの冷たい朝 (創元推理文庫)

作家
黒川博行
出版社
東京創元社
発売日
2005-01-27
ISBN
9784488442088
amazonで購入する Kindle版を購入する

アニーの冷たい朝 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

大阪府警シリーズ。若い女性を狙った連続殺人事件が発生した。扼殺した上に屍姦するという残忍さ、しかもその女性はマネキンのように衣装を着せられ、派手な化粧を施されているという猟奇的な事件。トマス・ハリスのハンニバル・レクターシリーズを彷彿させる。時折入る犯人の狂気的なモノローグが恐怖を煽る。「厄病神」シリーズのような際立ったキャラはないが、その分ミステリーそのものを楽しむことができる。警察小説としてだけでなく、フーダニットのミステリーとしても面白い。黒川作品に外れ無しだ。★★★★

2019/05/19

papako

大阪府警シリーズ。人形の様に飾られた女性の死体が連続して発見された。何のつながりも無いと思われた被害者達の共通点から犯人に迫る警察。『犯人』『由美』『警察』と三つの場面がパラレルに進行するが、それほど混乱しない。デート商法の被害者という共通点から少しずつ捜査の輪を絞っていく警察。由美に迫る危険。はらはらして引き込まれました。ラストは犯人射殺、撃った刑事の安否もわからず、放られた感じですが、なかなかいい終わり方なのかも。嫌いじゃないです。26年前の作品とは思えない。面白かった!

2016/10/26

ぱなお

大阪府警捜査一課シリーズ第八弾。着替えさせられ、滑稽なほど濃い化粧をされ、髪以外の全身の毛が剃られた女性の遺体が発見された。その上死姦されているという連続殺人事件がおきた。馴染みのない谷井と矢代コンビが登場。黒川作品を今まで読んだ中で、こういう変質的な事件がテーマになるのは読んだことがないので意外だった。結局何で「アニー」なのかはわからずじまい。でもラスト3ページまで、どう決着がつくのかがわからないハラハラも含め、面白かった。

2021/06/01

ヨーコ・オクダ

大阪府警捜査一課シリーズ。メインの探偵役は、谷井刑事&矢代刑事。今回は、掛け合い漫才っぽいやりとりはほとんどなし。連続猟奇殺人事件を追う。お人形フェチの犯人。お人形っぽい顔立ちの女性を狙い絞殺し、全身の毛を剃って、それぞれのコンセプトに沿った洋服を着せメイクし、屍姦。このターゲットとなる女性を定める過程が、これまた刑事事件となっていて、途中で騙されたと気づいた教師・由実も独自に探偵ごっこを開始。別の人間が犯人であるように思わせるミスリードもあり、多数の方面からじわじわと真犯人に迫っていく感じが絶妙!

2016/10/26

シュラフ

黒川博行の初期の頃の作品。後の疫病神シリーズほどのテンポのよさや会話のウィットはなく、まだまだ作品的には甘い。そうとは分かりつつもやはり好きな作家の作品はすべてに目を通したいのがファン心理である。大阪の街で若い女性を殺して屍姦さした後にあたかも人形のように着せ替えされるという猟奇事件が立て続けにおこる。被害者と犯人との接点を追う中でデート商法の現場にたどり着く。若い女が男を誘うだけでなく、どうやらイケメンが若い女に近づくケースもあるようである。触らぬ神にたたりなし、見知らぬ人間との接触にも注意が必要だ。

2015/11/25

感想・レビューをもっと見る