ゴーストフォビア (創元推理文庫)
ゴーストフォビア (創元推理文庫) / 感想・レビュー
nobby
うーん、『強欲な羊』『ハナカマキリの祈り』の読み心地の期待には届かず残念…お互いが触れることにより、一方は視覚的に、もう一方は聴覚的に霊と出逢うという設定は面白いが、結局2人のドタバタに落ち着いてしまった感も否めない。連作となる4編とも終盤にはそれぞれ仕掛けもあり、最終編で判明する事実も悪くないのだが、何よりキャラが軽すぎて入り込めず…どちらかというとホラーで、擬音な描写にゾッともするけど、今ひとつで中途半端かな。あくまでホラー慣れしていない個人的な感想だけれど…
2016/12/10
mihya
恐怖症にまつわるホラーミステリーの連作短編。ホラーではあるが、全体軽めなテイストで書かれていて読みやすく面白かった。続編はないのかな、残念。 自称『サイキック探偵』の芙二子、スーパーポジティブとか言う言葉じゃ足りない。多分、どこかのネジがはずれてる。こんな姉がいたら精神的に病みそう。 あとがきによると、531個のフォビアがあるとのことだが、私は太い縄が怖い。無条件に怖い。神社に太い注連縄があると動悸が激しくなる『太い縄フォビア』だ。(そんなフォビアがあるかどうかは知らない) でも海老のおどりは大好き。
2022/10/26
きっしぃ
フォビアって恐怖症っていう意味なんだ。高所、先端、接触、血液、女性、色々な恐怖症と、幽霊の声が聞こえる三紅と、幽霊の見える神凪のコンビが、不思議な力で事件を解決。三紅の姉の芙二子もいいキャラ。私は特に恐怖症とまで恐れてるものはないけど、強いて言うなら虫がダメ。久しぶりに1日で読めた本。このくらいの軽さが今はちょうどいい。
2020/07/15
ミーナ
サイキック探偵芙二子と助手兼妹のミク、不動産屋の神凪が様々な恐怖症をテーマにした事件を解決する- マンガのようでさらっと読める。しかしながら『強欲な羊』に見られるエグさがある。 中高生の頃ならとても好きだったかもしれない。裏を返せばオトナになった私には、物足りないということ
2016/12/14
yumiDON
恐怖症を共通テーマにした連作ホラーミステリー。「強欲な羊」と比べるとライトテイストだけど、よりによって1話目をお風呂で読んでしまい、結構怖かった。相手に触れることで霊を見ることの出来る神凪と声を聞くことの出来る三紅。怖がりな2人が懸命に向き合うのが面白いコンビだと思った。フジコはちょっと無神経モンスターなので、キャラとしては煩く感じてしまう。どの話も面白く、特に良かったのは「空飛ぶブラッディマリー」かな。恐怖症というのは、本人にとって非常に切実で、それを盛り込んだ物語だと感じた。
2023/01/21
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