KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

折れた竜骨 下 (創元推理文庫)

折れた竜骨 下 (創元推理文庫)

折れた竜骨 下 (創元推理文庫)

作家
米澤穂信
出版社
東京創元社
発売日
2013-07-12
ISBN
9784488451080
amazonで購入する Kindle版を購入する

折れた竜骨 下 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

まりも

中世ヨーロッパを舞台にしたファンタジーミステリー下巻。ソロン領主を殺した真犯人、呪われたデーン人との戦いを描いた解決編。面白かった。ファンタジーとミステリーの良い部分が見事に融合した事で、普通の作品とは違った読み応えと満足感がありますね。戦闘、謎解きの両方とも高レベルに仕上がってるとかすごい。ラストも印象的で、ニコラとファルク師弟のやり取りと結末はグッときました。切なくも希望の残る終わり方は読後感も良く、爽やかな気持ちになれる素晴らしい1冊だったと思います。いつか彼らのその後を読める日が来るといいな。

2016/01/06

ナルピーチ

下巻に突入し更に読み応え満載の内容。呪われたデール人による突然の襲撃、相対する騎士達との白熱の攻防戦はその圧倒的な臨場感を漂わせて息を飲む展開だった。そこからの領主殺しの真相編へと突入。論理的に一つずつ、犯行の可否につき説明を入れながら、張られた伏線を回収してくれる。ラストは切なさを残しつつも、彼の成長と希望を期待する終わり方に、是非とも彼等の次なる冒険譚を期待したい。

2021/09/23

sk4

何ですかこの小説は? 鳥肌が治まらないんですけど! 【剣と魔法の国の本格ミステリ】。 刺客の少女との血しぶき舞う戦闘や襲いかかる呪われたデーン人との白兵戦など、およそミステリーとはかけ離れたハリウッド的アクションシーンに目を奪われた後、誰が王殺しの実行犯<走狗>なのかを推理する材料が全て揃ったことが宣言され、読者に対する挑戦状のごとく解決編たる【儀式】が始まる。 ここから展開されるカタルシスと、収束とともに訪れるカタストロフィ、語られる真相、そして未来を誓う合言葉。 本格ミステリ小説の大傑作だと思います。

2013/08/19

Ame

読後の圧倒的な満足感といったら!周囲の読書家や読友さんの前評判もあり期待値大で読み始めたが、それをはるかに上回る傑作。魔法がありならなんでもありというズルは一切なく、最初から最後まで読者にフェアな状況で推理が進んでいくのがとても刺激的だった。タイトルの意味については最後の最後に明かされ思わず唸る。精錬された文章の端々から壮大な世界観が透けて見えるため、もっとこの世界に浸りたい!もっと色んな場面を見せてほしい!と鼻息荒く身を乗り出してしまうが、切ない余韻を残して物語は終わってしまった。続編に期待。

2015/08/10

イアン

★★★★★★★★☆☆謎解きとアクションが佳境を迎える下巻。領主を殺害した〝走狗〟を特定すべく傭兵らを聴取している最中、ついに恐れていたデーン人が襲来する。アミーナらは不死の部族からソロンを護ることができるのか。ミステリでの魔術は御法度だが、「この魔術は〇〇の条件下では発動しない」などのルールが事前に開示されるため、アンフェアな印象は全くない。「ミステリにおいて格闘シーンは蛇足」が自論だけど、本作ではそこにも伏線が隠されており、高い緊張感も相まって最大の見せ場となっている。本格ミステリの新たな可能性を見た。

2023/05/10

感想・レビューをもっと見る