巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)
巴里マカロンの謎 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
starbro
新型コロナウィルス対策購入シリーズ第48弾、米澤 穂信は、新作をコンスタントに読んでいる作家ですが、この小市民シリーズは、初読です。私はスウィーツは好きですが、いわゆるスウィーツ男子ではないので、本書は少し甘く軽過ぎるかも知れません。オススメは、『花府シュークリームの謎』です。 http://www.webmysteries.jp/archives/21463099.html
2020/05/17
文庫フリーク@灯れ松明の火
表紙の小鳩くん・小佐内さんは完全な冬装備なのに「冬季限定」とタイトルに付かない不思議。そして目次から頭を悩ます。「巴里マカロンの謎」「紐育チーズケーキの謎」「伯林あげぱんの謎」パリ・ニューヨーク・ベルリンは読める。「花府シュークリームの謎」まさか「花府」があのイタリア都市とは(唖然)表題作、小佐内さんの解決策「ぽっけないない」に爆笑。古城秋桜はレギュラーメンバーになる?「伯林あげぱん」で酷い目にあった小佐内さん、狼になるかと期待したのに不発、逆に「花府シュークリームの謎」では「わたし、死ぬの?」と、→続
2020/02/09
cinos
久々の小市民シリーズの短編集。指輪が入ったマカロンが皿に置かれた謎、「えっ、また」に笑った拉致られる小山内さん、マスタード入りのあげパン、飲酒写真の謎。どれも楽しめたが、特に、第2話のCDの隠し場所がすごい。一瞬で思いついた小山内さん、すごすぎ。
2020/02/21
ふじさん
「ミステリーズ!」初出の三作に書き下ろしを加えた、十一年ぶりの新刊となる「小市民シリーズ」番外短篇集。本書に関してはシリーズ内に於ける時間軸設定がとにかく秀逸。あの事件も騒動も起こる前とあって、ロジカルな謎解きの愉楽を純粋に、存分に味わえる一冊だった。『秋』以降の新展開を期待すると肩透かしかも知れないが、全編を貫く縦軸の物語はこのシリーズらしい苦さで良い。白眉は「伯林あげぱんの謎」。元々犯人当て企画で書かれた作品だけに難易度調整は緩めだが、真相が見通せて尚、ニヤリと結末を楽しみに出来るプロットが愛らしい。
2021/10/11
紅はこべ
春期からいきなり本作に飛んだので、設定をあまり覚えていなかった。小鳩くんは、米澤作品の男子にしては珍しく同世代の女子をおまえ呼ばわりしないので、そこはいい。古城さんの中学、問題が山積みだな。謎的には一番どうでもいい伯林あげぱんの話がきれいな伏線回収でよかった。古城パパも栃野パパも、パティシエとしては一流でも、人としてはどうかな。作品と人間性が必ずしも比例しないのは、食べ物も芸術文学も同じか。フィレンツェが花府と表記するのを初めて知った。
2021/06/18
感想・レビューをもっと見る