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樹縛 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M な 2-4)

樹縛 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M な 2-4)

樹縛 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M な 2-4)

作家
永井するみ
出版社
東京創元社
発売日
2009-09-20
ISBN
9784488455040
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樹縛 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M な 2-4) / 感想・レビュー

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Zann

★★☆☆☆新築マンションで起きた季節外れの花粉症。十二年前に行方不明になった姉の心中事件。秋田杉という木材を軸にバラバラな事象が少しずつ交わるにつれ、次々と表れてくる秘密に何度驚かされる事か。確かに全てをオープンに曝け出している人間なんていないのだから、一人一人の隠し事で世の中っていうのはできているんだな。ちょっと人間不信になりそう、って言いたいところだが読み手の私も秘密はあるのだから、人間不信なんておこがましいにも程がある。とんでもなく広がりゆく伏線は、回収が全てなされてすっきり読了できた。(64)

2021/06/30

HMax

新築マンションから季節外れの杉花粉症が発生したとのクレーム、同時に12年前に行方不明となった男女の白骨遺体が秋田の杉林から発見された。日本の林業を取り巻く問題に、環境問題と、愛憎を織り込んだミステリー。 義兄弟姉妹で何をやってんだか。そんなことしてなかったら、12年前に問題解決してたでしょ。 それはそうと、本腰を入れて花粉の少ない杉を増やして欲しいものです。

2023/03/25

キムチ

「枯れ蔵」で惹かれた永井作品2作目。う~ん、何か同じ香りが強く、なかなか気が入り込めないまま、読了。国立理系を出た作家らしく、論理分析が明快、納得しつつ読ませるところはさすが。秋田の国有林内で見つかった白骨死体・・謎を探るべく乗り出すのは、心中の片割れ男性の親友。その一方でもう一人の心中女性の妹が姉の死を辿って行く。その先にあるのはシックハウス症候群。2本のラインが緩やかに螺旋を描きつつ、ラストになだれ込むわけだが。東南アジア諸国ときっても切れない関係になっている輸入事情を絡めて、楽しめる。

hiichi

12年前の変死事件、室内花粉症、秋田杉、中国…がキーワードなミステリ。さすが永井するみ、これだけたくさんの伏線を張りながら、どれも手を抜かず、見事に回収。相変わらず不倫が多く、登場人物が複雑で頭は使いましたが、誰の思いも切なくて、その心理描写がまた繊細で、ぐんぐんひきこまれました。まだまだ他の作品も読みたい。

2014/03/16

ぱなお

新築マンションの入居者から、室内にいると花粉症の症状が出たというクレームを受けた。調べてみると他にも複数の部屋でその症状が起きていることが判明。床に使用した杉に問題がありそうなこと、そしてその杉の森から見つかった心中遺体。シックハウス症候群に似てはいるけど、ある種、人の手が作ったようなアレルギーの問題。社会派ミステリーではあるのかな。面白くないわけではないけど、専門的な話がうまく入ってこずちょっと惜しい感じがしました。

2024/01/19

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