福家警部補の追及 (創元推理文庫)
福家警部補の追及 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
ナルピーチ
シリーズ4作目は中編2作。1話目はVS元登山家、引退した父が息子へ託した想いとは何だったのか。愛情かそれとも自身の無念を晴らしたかったのか。情を揺さぶる福家さんの攻撃に犯人はどう対峙する?2話目はVSペットショップオーナー、これは動物好きな人からしたら同情したくなる気持ちも分からなくもないが…あの女性については巻込み事故もいいところ…な、気がする。オリンピック選手並のクライミング能力を持った福家さんに、まさかの🐶が大の苦手という事が判明。福家警部補の新たな一面が見れるのも本作の楽しみな要素の1つだ!
2022/04/27
buchipanda3
福家警部補シリーズ中編集。相も変わらずの福家警部補。登場のボケが始まると、来た来たと嬉しくなる。コロンボが登場すると思わず顔がほころぶのと同じだ。そこまで愛嬌はないけれど彼女も場の空気を変える。真面目で隙があるようで無い語りは犯人には脅威で、犯人以外には不思議な信頼をもたらす。「未完の頂上」「幸せの代償」どちらの犯人も強い信念を持って理想を追い求める人物。その理想のためなら殺人も犯す。そして福家警部補は相手の理想の最も痛いところを突く、容赦なく。理想的な仕掛けはリスクと隣り合わせ。あと彼女にもっと睡眠を。
2020/05/30
こら
シリーズも4冊目ともなると、面白さは充分承知なので、まず安心して読めました。今回は、老登山家の「未完の頂上」、ペットショップ経営者の「幸福の代償」を所収。中編なので、2作とも犯人の計画が前作以上に非常に精緻に深掘りされていて、読み応えもグッとUP!名犯人の重厚な計画と比例して、福家警部補のますますの超人っぷりも楽しめます(登山、ボルダリングのプロ級ってww)!
2022/01/16
五右衛門
読了。久しぶりでしたが警部補切れ味増してましたね。倒叙ミステリーと呼ばれるジャンルですが大変面白かったです。中編2話から構成されていました。登場人物がそれぞれいい味を出しており本編以外でも楽しめました。短編も良いのですが中編、長編もお待ちしております。次は考察でしてっけ?早く文庫になれ~。
2021/03/04
HANA
倒叙型ミステリ四冊目。今回は短編とは違い中編二作を収録している。その分犯人の計画も複雑さを増していてその点に関しては大満足。福家警部補のどこか迫りくる運命を思わせるような非人間的な感じも、いつも通りでこちらも満足。今回弱点も出て来たけど。ただ解決する手段がいつものように論理で追い詰めるのではなく、犯人の情に訴えたり相手のケアレスミスだったりしたりするためその点は不満かな。見方によっては完全犯罪成立しているし。とあれ現在において倒叙型を描いているシリーズはこれだけなので、今後とも継続して読んでいきたいです。
2021/03/18
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