深夜の散歩 (ミステリの愉しみ) (創元推理文庫)
深夜の散歩 (ミステリの愉しみ) (創元推理文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
この本は、むかし早川書房から出版された本とその後講談社版で読んだことがあり何度目かの読書です。書かれている方が私の好きな文学者の福永武彦、中村真一郎、丸谷才一の諸氏で読むたびにミステリーに対する見方を再認識させられます。また比較的短い文章なのですが書評あるいは評論の文章について教えられることが多く勉強になります。また再読したくなるミステリー候補作が増えました。
2019/12/07
燃えつきた棒
今日は何故かまったく集中力を欠いている。(実際は、別に今日に限ったことでもないのだが。) 「夜明け前」は荷が重いし、ましてや「賜物」などもってのほかだ。 何を読もうか探しても、なかなか決まらない。 ようやく手に取ったのが本書だ。 副題が「ミステリの愉しみ」。 肩の凝らないこと高田純次の散歩のようだが、それでも十分食指をそそる。 ましてや、執筆陣が、福永武彦、中村真一郎、丸谷才一とくれば、文句のつけようがない。
2020/03/26
ハスゴン
当然今からすると古さは否めないが昔読んだものを、改めた版で読むのも楽しいですね。
2019/11/03
yokmin
というわけで、クエンティンの「二人の妻をもつ男」と「わたしの愛した悪女」を読むことにする。→ 丸谷才一「すなわちぼくたちは、クエンティンを読みながら、たとえ妻に裏切られるという苦痛に出会っても、今よりいっそう賢くなるという代償があるわけだと漠然と考えて、みずからを慰めるのである。妻がくるりと背中を向けて寝入ってしまったあとで、ダブル・ベッドのなかで読む本として、一冊のクエンティンにまさるものをぼくは知らない」
2022/01/28
ソングライン
昭和30年代に書かれた探偵小説好きの3人の作家によるエッセイ集です。深夜の散歩とは夜更けに、探偵小説に向かい合う楽しい時間を表わしています。福永武彦は、実際の作品の面白い点、探偵たちの特徴を最も具体的に語り、中村信一郎は探偵小説は文学であることの考察を行い、丸谷才一は探偵小説に精通していない人にもわかるように、探偵小説に特有な用語、約束事を分かりやすく説明してくれます。
2020/09/17
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