背表紙は歌う (創元推理文庫)
背表紙は歌う (創元推理文庫) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
巻末に「取次にも愛を!」という文章を寄せていらっしゃる日本出版販売(?)の古幡瑞穂さんによると、「今、日本国内には約1万3千軒の書店と4万軒以上のコンビニエンスストアがあり、出版社は約4千社あると言われている。そして毎日毎日新しく200点の書籍と200点の雑誌が発行され、我が社だけでも100万冊の既刊書籍が流通している」とのこと。そうか、本業界の要となっておるのだな。素晴らしい仕事ではないか! 感謝するぞ、取次! ガンバレ、取次! 取次に愛を! 行きつけの書店のカワイイ書店員さんに神の祝福を!(笑)
2014/05/06
hiro
大崎梢さんの本4冊目。『平台がおまちかね』に比べると、井辻くんも営業の仕事に慣れてきたみたいだ。取次会社、作家の初サイン会、書店の危機、文芸賞、書店員のコメントなど、前編と同様、出版社や書店に関する日常ミステリの短編5編。前作と同様、ミステリ度は低く、お仕事小説の色合いが濃く感じる。5編目には、成風堂書店の書店員の彼女も出てきて、成風堂書店事件メモシリーズとのリンクも楽しめた。ただ、2~4編の終わり方は? ここは読者に委ねるのではなく、その後をきっちり書いてほしかった。次は『サイン会はいかが?』を読もう。
2013/08/10
ダイ@2019.11.2~一時休止
出版社営業・井辻智紀の業務日誌その2。連作短編集。なんとなく東野さんの笑シリーズを思い出した君とぼくの待機会がイイ。
2015/01/10
マコポン
新人営業マンひつじくんが書店を飛び回る第二弾。出版業界の裏側がわかってとても面白い♪特に「君とぼくの待機会」が面白かった。候補に残ると作家にとっても出版社にとっても大変なことがよくわかった。でも東々賞の結果はどうなったのーーーー。(T.T) 今度は成風堂書店シリーズを読んでみよう。
2014/11/27
ユメ
真柴と井辻君の「ひつじくん」「井辻ですってば」というやりとりもすっかり馴染んで心地良い。好きなシリーズの続編を読む時の、初めてにも拘らず「帰ってきた」と落ち着かせてくれる感じも読書の醍醐味のひとつだ。今作で印象的だったのは、もがき苦しんで書き上げたあと、作品に下される評価に神経を磨り減らす作家の姿。不安に潰れそうになる脆さと、筆を持ち続ける強さ。作家がそうして生み出した本には人を動かす熱がある。受け取った編集は自分のことのように成功を祈り、営業と書店は懸命に売ろうと誓う。本を大切に読もう、ただそう思った。
2014/09/18
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