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妖花燦爛 赤江瀑アラベスク3 (創元推理文庫 F あ 2-3)

妖花燦爛 赤江瀑アラベスク3 (創元推理文庫 F あ 2-3)

妖花燦爛 赤江瀑アラベスク3 (創元推理文庫 F あ 2-3)

作家
赤江瀑
東雅夫
出版社
東京創元社
発売日
2021-11-29
ISBN
9784488505066
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妖花燦爛 赤江瀑アラベスク3 (創元推理文庫 F あ 2-3) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

前巻で予想していた作品が収録されていました。但し、「花夜叉殺し」は収録されなかったのは残念。後、「阿修羅花伝」があるなら前日譚の「禽獣の門」も収録して欲しかった!それはさておき。あり得ない桜に憑かれた前途ある青年を描く「平家の桜」。望みだとしても彼が待ってる人もいる現世を捨てる選択をしたのが遣る瀬無かった。花の下で友と逢う「櫻瀧」。ミスリードによって彼岸の人になった人物が思いもしなかった人だったので呆然とさせられた。一種のミステリーである。「恋川恋草恋衣」の忍る恋は爽やかだ。

2022/01/10

あ げ こ

〈いまたけなわな花ざかり〉〈のどかな明るい陽溜りと、土の匂いと、草木の香と、蜜蜂の音も絶えない…〉燦爛たるその光景の内に満ちる魔の、けだるく、温かく、どこまでもうららかであること。色濃く、豊かに、充足している。穏やかに、微睡むように接近する終息というものの甘やかさ。温かな陽光にくるまるようにして、睡ること。極致めいて心地よい。いずれにせよみな、魅惑されている。魅惑されていることのただなかにある。妄執と、苦痛と、或いは快楽、それらがもたらす酩酊の、ただなかにある。狂うのではなく、酩酊を、鮮やかに生きている。

2024/01/24

ハルト

読了:◎ 花と人の情念が匂い立つ、魔的に妖しい作品群。燦爛と、死に急ぐかのように散る花に、覆い隠されたような幻影。なにが幻でなにが現実なのか。酔うようにして埋もれる。▼後期短篇集の中から耽美伝奇作品を選んだだけあって、どれもが艶美でなまめかしい。これぞ赤江瀑という世界を堪能できた。全三巻で終わってしまうのが残念。もっと、妖美な作品たちに浸っていたかった。▼中でも好きだったのは「平家の桜」「桜瀧」「春の寵児」「阿修羅花伝」「阿修羅の香り」。

2022/02/16

まんだよつお

赤江ワールドを象徴する〈花〉と〈芸能・技芸〉。後者の能とか刀剣はよく知らないのでスルーするものの、非在の桜を幻視する「平家の桜」など、前者テーマの妖しの美は圧巻。ゴースト・ストーリーの趣きの「奏でる艀」も捨てがたい。そうしたなか、ぼくにとっての最高作品は「星月夜の首」。エロスとタナトスのあわいに漂う禁断の美学に酔いしれる。

2022/01/31

YH

濃厚で妖艶な世界がまばゆい。行間ににじむ物を味わうのも楽しい。陰影を楽しませてくれるのは、赤江さんならではか。一番印象的なのは阿修羅かな。

2024/04/21

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