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犬博物館の外で (創元推理文庫 F キ 1-6)

犬博物館の外で (創元推理文庫 F キ 1-6)

犬博物館の外で (創元推理文庫 F キ 1-6)

作家
ジョナサン・キャロル
Jonathan Carroll
浅羽莢子
出版社
東京創元社
発売日
1992-12-01
ISBN
9784488547066
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犬博物館の外で (創元推理文庫 F キ 1-6) / 感想・レビュー

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hit4papa

ダークファンタジー<<月の骨>>シリーズの第4弾です。前作までのキャラクターが顔を出したり、事物に言及したりはしますが、ストーリーの繋がりはなく、独立した物語として読むことができます。それどころか、本作品まで読み通してみても、コレといった共通するテーマが見えてこないのです。それぞれの作品の主人公が、所謂、ギョーカイ周辺の人々であることぐらいでしょうか。本作品は、精神を病んだ経験を持つ天才建築家が主人公。細部まで理解しようとすると徒労に終わるので、主人公が何を創ろうとしているのか、に注目すべきです。

2020/03/02

眠る山猫屋

天上天下唯我独尊な天才建築家ハリー・ラドクリフ。傲岸不遜だが憎めない男。〝犬博物館〟を依頼してきたスルタン、この人物がなんとも魅力的。着工した犬博物館計画の近辺で、様々な不思議な出来事が・・・。手加減の無い神意と油断出来ない魔法を必死にかわしながら、ハリーが変わっていく様が微笑ましい。死んだシャーマンの師匠、ハリーを守るブルテリア、謎の天使・兎帽子氏など超現実の存在に守護されながら、人間には邪険にされがちなハリーの悪戦苦闘は自業自得(笑)この物語は、キャロルには稀な、余韻あるハッピーエンド(?)。

2018/06/30

のん

眠る山猫屋さんの紹介を読んで手にとりました。 あまり性格の良くない天才建築家が主人公。スランプの彼の所に移り住んだのは、シャーマンとその愛犬と飼豚。 スルタンからの依頼は犬博物館の建設。 ちょっと不思議で感動的な物語でした。

2018/07/12

雪守

月の骨シリーズ第四弾。天才建築家が、ある国の君主に犬博物館を依頼される話。一見関係本筋とは関係なさそうな話が展開されたと思えば、大きな伏線だったりするから油断なりません。油断ならないといえば、ブタックユーモアのセンスも秀逸で、「喜びの宮」は壷にはまりました。それと前作で印象的だったシャーマンのヴェナスクの独特な活躍が見れたのも嬉しかったです。そして、なんてところで切るんだ、こん畜生! 見事な印象を残す終わり方だからこそ、この先どうなるのか気になります。同じシリーズのどこかで暗示されることを願っています。

2011/06/28

Ai

目隠しをしたまま、手で触ってその触感だけで楽しむような物語。どんな形=どこへ連れていかれれるのか、最後まで分からないし、肌触り自体がとても心地よいので、ずっとなでなでしたくなる物語でもある。主人公の軽口、罵詈雑言をはじめ、登場人物たちのウィットに富んだセリフが気持ちよく、たまに、真理をついた言葉にハッとさせられたりする。 また、杖と呪文を使わないキャロルが描く魔法は、とても魅力的。いたるところに魔法があると思わせてくれる。

2019/11/08

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