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パニックの手 (創元推理文庫)

パニックの手 (創元推理文庫)

パニックの手 (創元推理文庫)

作家
ジョナサン・キャロル
浅羽莢子
出版社
東京創元社
発売日
2006-05-27
ISBN
9784488547097
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パニックの手 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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かわうそ

ラスト数ページで「え、そんな話だったの?」という急転直下の思わぬ結末が訪れる「フィドルヘッド氏」「おやおや町」「友の最良の人間」が非常に好み。「手を振る時を」みたいな何も起こらないタイプの作品も割と好きです。

2019/04/12

あたびー

#日本怪奇幻想読者クラブ 急に放り出される。複数の話のラストでそう思った。いちいち説明しないから自分で考えてね、と言われているようだ。著者初読なのである。実は写真(文庫本のうしろに載っていたうす暗い)を見て、著者の作風をゴシック調であると勘違いしていた。読んでみると年代に即したモダンで軽快な語り口だった。ウィーン在住という事だけれど、この本の中ではほとんどの舞台がアメリカだった。スタイリッシュでユーモアもある。軽い味わいのアイシングの下に重いテーマが隠されていることもある。犬が好きだという事も分かる。

2019/11/04

sin

キャロルの短編をもっと読みたい。紹介されてすぐの頃はその帯のあおり文句に長編を読んでみたがそれほどの感動は得られず、何冊かが積ん読状態でそれが今年になってこのパニックの手を読んでやられた。

2012/03/09

さるる

人間、見たくない事や認めたくないことには蓋をして生きているのではないだろうか。鏡に映った日々刻まれていく皺に気付かないふりをするように。ジョナサン・キャロルの物語にはそんな地獄の窯の蓋をあけるはめになった人達が登場する。窯の底に見えたものは様々。真実の自分、見たくない未来、完全だと信じていたものの崩壊・・・悪魔は普通の姿でやってくる。「秋物コレクション」は文章が美しくて心にさざ波をたてる。失うこと。得ること。どちらも哀しく、どちらも喜び。「おやおや町」「去ることを学んで」も恐ろしくて良かった。

2014/01/22

gelatin

★★★★ 読み返したくなったのに本棚で見つけられず再購入。前に読んだのは7~8年前くらいか。この中の「秋物コレクション」がとにかく良かったのにタイトルを「オータムコレクション」と思い込んでいて探すのに苦労した。短編集としては出来にばらつきがあるけれど、私にとっては「秋物コレクション」があればそれで満足なので点は甘い。他には「フィルドヘッド氏」「おやおや町」なども好き。

2017/05/26

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