月蝕島の魔物 (創元推理文庫)
月蝕島の魔物 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
Tetchy
ヴィクトリア朝怪奇冒険譚第1作目の本書の舞台はスコットランド沖にある月蝕島。ヒーローとヒロインにディケンズとアンデルセンと実在の人物が登場するのも田中版19世紀冒険活劇の特徴だ。実在の人物が実にのびのびと動き、さらに胸むかつく悪党が登場し、意外な人物の正体になじみのない西洋の近代史の蘊蓄も散りばめられ、さらに最後は怪物の対決とエンタテインメントてんこ盛りの作品だ。教科書では決して学ばない当時の人々の生活様式や風習を書き残すことで読者が興味を持ち、次世代の歴史小説家が生まれることを作者は期待しているようだ。
2021/09/17
二分五厘
三部作の第一巻を一番最後に読む。なるほど、これがあの噂のアンデルセン……(^^;)ディゲンズさんが可愛く見えるほどの奇人ぶり。史実なんだろうか。氷山に閉じ込められた約300年前のスペイン帆船が、月触島へと漂着したとの報道。ディゲンズが興味を示し、居候のアンデルセン、更には二大文豪に振り回されていたニーダムとメープルまで見学に出かけることに。だが月触島の主・ゴードン大佐やその一家に目をつけられてしまった一行は……。後のお話に比べて冒険要素が少ない分、これから活躍する登場人物達をよく知ることができるかな。
2024/01/21
スプリント
読み手をワクワクさせる手法に長けてる著者ならではの作品。
2021/10/31
森田
ものすっっごいおもしろい!
2021/01/05
にやり2世
魔物の正体が分かるシーンはよかった…。しかしアンデルセンがなんともかわいらしいおっさんだった。
2021/04/02
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