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山椒魚戦争 (創元推理文庫 633-1)

山椒魚戦争 (創元推理文庫 633-1)

山椒魚戦争 (創元推理文庫 633-1)

作家
カレル・チャペック
Karel Capek
松谷 健二
出版社
東京創元社
発売日
1968-02-01
ISBN
9784488633011
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山椒魚戦争 (創元推理文庫 633-1) / 感想・レビュー

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けいちゃっぷ

この本は、当時の世相に対する痛烈な風刺だろうし、強烈なブラックユーモアでもあるし、シミュレーションのようでもあるし、山椒魚をAIと置き換えることもできなくはない。とにかく70年も前のSFとは思えない面白さでした。312ページ

2010/12/15

黒い鴉

SF物心が付いた頃から世界SF全集等のラインナップでタイトルは目にしていたが、ずっと未読。勝手にウィンダム作品の様な古典侵略SFを想像していたが、だいぶ違っていた。人間ドラマの部分は少々コミカルな会話が展開されるが、所々挿入される報告書や学術資料でシビアな感触もある。1936年作品、高知能のサンショウウオを有用な労働力として利用しようと各国が画策するうち、いつの間にか逆転されているという典型的文明批判にも思えるが、何かが違う。ラスト間近の「いまと同じ工場で働くだけ、主人が変わるだけだ」は強烈。

2018/11/10

マサトク

久しぶりに再読。海棲の、人語を解する知性を持つ「山椒魚」たちの発見と彼らの勢力拡大、彼らを利用しようとする列強諸国の足の引っ張り合いと、かれら山椒魚との、いや、かれらを介しての戦争。最終的なところが作者独白でメタ落ちになってしまうのは、物語的な部分のみに落ち込ませない意識を感じる。もちろん、ナチスの台頭で不穏な空気に包まれる時代あってのものだろうけれど。 とまれ、物語としてはこまこまとチャーミングでユーモラス。新聞から言葉を学んだ山椒魚が広告文を応答に混ぜて話してしまうところとか絶妙におかしい。

2024/02/23

卍ザワ

ジョージ・オーウェルよりマシだったけど、読むのが少々しんどかった。社会風刺や警鐘が目的なら、なぜ、小説という表現方法を選んだ?

2012/07/23

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