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ザップ・ガン (創元推理文庫 696-2)

ザップ・ガン (創元推理文庫 696-2)

ザップ・ガン (創元推理文庫 696-2)

作家
フィリップ・K・ディック
大森望
出版社
東京創元社
発売日
1989-06-01
ISBN
9784488696023
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ザップ・ガン (創元推理文庫 696-2) / 感想・レビュー

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ニミッツクラス

89年の初版(550円)を読んだ。ディック曰く”前半はクズ“みたいな出来らしいが、私にはSFらしくてとても面白く感じられた。オーソドックスな文学が基礎にあるディックからすれば、脳内映像化し易く、ドラマ感のある後半に比べて前半はいささか不本意だった事は理解できる。前半部分のうだうだ感に異星人襲来と対処方法を抱き合わせた内容は、最近読み重ねたシマックの作風と良く似た雰囲気がある。到底クズとは思えない”兵器ファションデザイナー“やデザイン発想法、そしてその顛末は、もっと煎じれば一冊書けたと思うなぁ。★★★☆☆☆

2015/06/30

スターライト

舞台は2004年の地球(今ではもはや過去だ!)。世界はソ連・中国を中心としたピープル・イースト(人民東側)とアメリカを中心としたウェス・ブロック(西側陣営)に分かれ、兵器開発を競っていた。主人公ラーズは西側の兵器ファッション・デザイナー(!)。東側にも同様の人物がいるが、彼らが開発する兵器は実はまやかしだった。そこへ異星人の衛星が地球を攻撃。彼らは共同で対処しようとするが…。本筋をじっくり書き込めば面白いのに、なぜか不要と思われる人々も出てくるが、そこはご愛嬌。〈オーヴィルくん〉、うちにも一台欲しいなあ。

2012/05/02

がんぞ

戦争=武力激突よりはポケモンGOはどれだけ良いか/設定は執筆から40年後の2004年東西冷戦は人類の生存圏が太陽系全体に広がっても続いているが、見せかけの新兵器でフェイクの戦闘しかしなくなっている…。ところが!マジにエイリアン侵略発生で東西協力…プロットに短編長編の転用が目立つ。出だしは『ウォー・ゲーム』。中盤までは『パーマーエルドリッチ‥』、後半に『老帰還兵』が入って、彼が真の時間旅行者かアンドロイドか迷う(短篇と逆)。異星人をたぶらかす技は『地図にない町』、ザップガンとは“玩具を兵器に替える”究極兵器

2016/08/08

白い駄洒落王

???うーん。

2013/08/29

kinka

早川で再販されるにあたり、創元版が古書で手に入りやすくなってるみたい。リアル店舗でも見かけるようになった。60年代発表の近未来SFなのでお約束の東西対立構造のある世界観。でも実は、対立はプロレスで、密約による馴れ合いが実態だったという設定が新鮮。あのご時勢にペーパーバックでこんなものが書かれてたのか。そんな中、宇宙人が攻めてきて、世界がリアル危機に陥ってしまって…という話。訳者の大森さんの指摘どおりアイデアとガジェットの力で押していく本なので、構成は破綻気味。純粋なSF的快楽を求めるには良い。

2015/04/20

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