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マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫)

マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫)

マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫)

作家
マーサ・ウェルズ
安倍吉俊
渡邊 利道
中原尚哉
出版社
東京創元社
発売日
2019-12-11
ISBN
9784488780029
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マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫) / 感想・レビュー

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fukumasagami

人型警備ユニットの”弊機”はハッキングによる暴走で人間を殺した過去を持ちながら、統制する機構から自らを切り離し、自立して行動できる自由を得ていた。自らの暴走行為の調査の後、向かったのは、自分を買い取ったメンサー博士の敵対企業の陰謀の証拠を掴むこと。警備ユニットであることを隠しながら探索を続けるがー。監視システムへのハッキングを難なくやり遂げ、自分の足跡を消しながら、周囲を欺く姿は、ほとんど最強。恐れられるのも無理はない。そして行動原理は「人を助けるようプログラムさえている」から。しびれる。

2021/04/20

buchipanda3

自らのハッキングにより管理下から解放されたボットとなり、さらには良き友人?!の助けで強化人間のような姿になった主人公は、警備コンサルタントと名乗りながら行動する。外面だけでなく内面も人間らしさが見えてきて、特に仲間の人型ボットのミキに対する感情はそのもの。クローン人間の有機組織で部分的に構成されているボットの存在をどう見るのか問われている気もした。マーダーボットは周りから恐れられる存在としか見られていなかった。しかし、メンサーが恐れずに愚行と指摘してくれた時の揺らぎが印象的。そんなボットの活躍はまだ続く。

2021/10/08

Panzer Leader

人と付き合うのは苦手なのに、自分が守ると決めたらどんな困難が待ち受けていようともボロボロになろうとも、その人を守り切る。「いよっ、漢だねえ」(性別は女性らしいけど)と声を掛けたくなる警備ユニットの弊機。お気に入りさんが指摘した通り正にSF版グレイマン、面白くない訳がない。「まあ、どうしても必要なら、抱き締めてもらってもかまいません」ってセリフも痺れるねえ。あー、満足満足。夏には長編も控えてるらしいが、これはちゃんと出版するよねえ創元社さん。

2020/04/16

Kanonlicht

一警備ユニットにすぎないはずの主人公のハイスペックぶりにややご都合主義の印象もあったが、なぜ統制システムをハッキングできたかという疑問に対する答えらしきものも示され(それまでずっとモヤモヤしていたので)、物語としてはきれいに着地。文中で明らかにされていないものは、語り手である主人公自身関心がないこと、もしくは意図的に言いたくないことと考えると、読後に新たな考察もできて楽しい。

2021/02/09

なっぱaaua

「弊機」可愛い。上巻と合わせて4つの中編、この4編で一つの物語。人嫌いと公言している「弊機」だけどやっぱり人好きじゃん。メンサー博士をやっぱり助けたかったのよね。「人間を助けるためのプログラミング」をされているのだから。「弊機」のハッキング能力が優れていることがこの勝負の鍵だったな。プリザベーション連合での生活は?グレイクリス社の行く末は?GI社からの依頼は?等々この先も読みたい気がする。海外ものは翻訳で苦労する事が多いのですが今作は翻訳者の力量にも感謝です。面白かった。

2020/03/28

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