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複雑化の教育論 (越境する教育)

複雑化の教育論 (越境する教育)

複雑化の教育論 (越境する教育)

作家
内田樹
出版社
東洋館出版社
発売日
2022-01-28
ISBN
9784491047164
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複雑化の教育論 (越境する教育) / 感想・レビュー

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hiace9000

脳的に理解するにわかりにくい「成熟する指標としての『複雑化』」や「同期現象誘発」を、内田樹さんが身体的に浸みるよう語る講話集。随所に刮目と発見の連続! 珠玉の名論の展開に手元の読書メモは気づけば4頁に。社会の主流である二項対立の陥穽を招く単純主義化や、組織マネジメント原理主義を一刀両断、社会活性化のための確かな方途が語られる。それは出版時には表出していなかったウクライナ問題にも照らして考察することもできよう。「面白さが一言で言えないところ」こそが本書の面白さか。未読の方には、これを是非お伝えしたい。

2022/06/04

けんとまん1007

納得の1冊。複雑化という言葉の意味を、改めて考える。かねてより、「わかりやすい」を疑うようにしている。もちろん、自分が伝える側の場合には、わかりやすさを考えているが、それは、相手や場を考えたうえでのこと。わかやりやすさは、脆さ・薄さにもつながるとも思っているので、いうも悩ましい。ただ、多少なりとも、わかりにくさ=複雑さを残しておかないと、次につながらない。自走につながりにくい。合意形成の意味合いも納得。

2022/07/01

ムーミン

自分の中にあった言葉にならないものが形をもち、整理されていく感覚を覚えました。これまでも内田氏が使っていた「同期」という言葉が今回はストンと腹に落ちました。

2022/03/03

はる

「成熟とは複雑化するということ」。子どもの成長とは量的な増大ではなく質的に変化、それも複雑化して違う人間になっていくということであると。つい最近、子どもがどうしてそんなことを言うのか理解に苦しむことがあったが本書を読んで腹落ち。いつまでもシンプルな子どもらしい姿ではなく複雑化しているんだ、きっと内面には上手く言語化できずモヤモヤした何かを抱えているんだと思うと、子どもへの見方が変わりました。目に見える(大人から見て喜ばしいような)変化だけに捉われず、一見手を焼くようなことこそ成熟の一過程なのかもしれない。

2022/07/04

spatz

学校の授業があんまり面白くない、っていう感覚がある場合。まさにこのことはそんな子供がいいそうなことだなと思う。 実際に真面目な顔で問われたことがある 「学校のテストって、誰かが作った問題であらかじめ答えがあるものだよね。 でも勉強することの本当の意味って、自分達が、まだ未知な答えのない問題に出会って答えを探していく、そのためにするものなんだよね」 いつのことだか忘れたが、まあそうだ、その通りだよというしかなかった。その言葉がよみがえった。 だから暗記もののテストは嫌いなんだよ、というのもまたよくわかる。

2022/05/11

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