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医療現場の行動経済学: すれ違う医者と患者

医療現場の行動経済学: すれ違う医者と患者

医療現場の行動経済学: すれ違う医者と患者

作家
大竹文雄
平井 啓
出版社
東洋経済新報社
発売日
2018-07-27
ISBN
9784492315071
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医療現場の行動経済学: すれ違う医者と患者 / 感想・レビュー

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mukimi

思考の癖には全て名前があった。現在バイアス(将来のことのように合理的に現在を捉えられず先延ばしにする)、参照点(判断の基準となるアンカー)、利用可能性ヒューリスティック(口コミや稀な経験から全体をざっくり捉え直観的に素早く判断を導き出するときのバイアス)、フレーミング(同意書の細分化で説明と思考に枠を作る)など、実戦に即していて他の行動経済学の著書よりも分かりやすかった。医療者の落胆、怒り、諦めは患者の幸福にはならないとの記述は心に迫った。感情に流されずプロフェッショナルとして働くために必要な知恵の宝庫。

2023/05/04

こばまり

本嫌いを自認する知り合いの医師が絶賛していたので手に取る。情報の非対称性を有する医療において永遠のテーマであると思う。複数の著者による共著である為、同じ理論や概念の説明が繰り返される箇所もあったが、門外漢の私にはちょうどよい畳み掛け具合だった。

2019/11/14

アキ

フレーミング効果やバイアスにより治療の意思決定に影響を及ぼす行動経済学を医療現場で具体的に紐解く。特に他人を思いやることが資質のひとつといわれる看護師がむしろその傾向があるほどバーンアウトしやすいという指摘や時間がない急性期の意思決定において医療者側はパターナリズムになりやすくリバタリアン・パターナリズムになっていないということは意識するだけで変わってきそう。とても実践的な行動経済学。医療には面接技術だけでなく心理学、倫理学、行動経済学・言語学も今後導入されるべき。これらの知見は医療者側にとても重要である

2018/12/28

shikashika555

4章の意思決定支援についてが一番興味深く読めた。 医師患者間の言葉のやり取りを横で聴きながら、夥しい情報の不均衡をお互いが認識していないまま話が進んでいってしまうのを、ハラハラしながら見守る時が結構頻繁にあった。 お互いの「わからんちん」を心の中で責めながらますます意思の疎通が取れなくなっていく。 うまく介入できないことのもどかしさを感じていた。 行動経済学的な理解より先に、医療者の業務量の多さから改善した方が ICについての改善は図れるようにも思うけれど。 13章については「そーだよねー」の一言😣

2020/08/25

たまご

行動経済学からみた,医療現場の患者・患者家族と医療従事者のすれ違いの理由が考察されています.医療現場だけではなくて,日常生活,一般社会でも同じことですね.百万年単位の進化の過程で獲得されてきた,より早く上手に行動するためのバイアスが,現代の社会ではむしろ邪魔になってしまう.だからこそのストレス社会なのかー.命のかかる現場で限定された状況で瞬時により良い判断を求められる,そりゃあ,めちゃめちゃストレスフルだし,後悔も満載になりますよね….その時を予想して,事前に考えることが大事…でも先延ばしバイアスがーっ

2019/01/26

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