生きることも死ぬこともイヤな人のための本
生きることも死ぬこともイヤな人のための本 / 感想・レビュー
赤とんぼ
なるほど!と思うことがとても多かった。 なるほど、自分は哲学がどこかで苦手であったのだけれども、それは、あまりにも真実を見つめようとするからだったのかと。 心理学の先生に言われたことがある。 人は誰でも本当は、明日、いや、ほんの一瞬あとでさえ死ぬかもしれない。その可能性は常にあり続ける。しかし、ほとんどの人はそれを意識しない。しないようにしている。そうすることで、日常を送っているからだ。しかし、一部の人々は、それを常に感じながら生きている。ある者はその重みに心を病む。
2018/03/20
ゆめ
「私の考えでは、人生が虚しいことを真剣に探求すること以外はすべて虚しい。誰でも年を取ると、人生は虚しいと思いながらも、さしあたり生きるためにしだいに自分をごまかして、こうした問いから離れていく。そればかりではない。こういう問いを発する者を、『青っぽい』と断じて軽蔑し排斥するようになる。『そんなことを考えても、生きていけないからな』と、腹の中で呟くようになる。こうした『堕落』が厭なら、ずっと人生は虚しいということをごまかさず実感しつづけるしかない」
2017/04/05
futabakouji2
生きるも死ぬもその人の自由であると言っているのが大前提の本。死なないでいると良い巡りあわせがあるし、親だって悲しむから死ぬな、頑張って生きろという意見もある。けど死にたい人っていうのは生きているのが面倒だし、なにかの犠牲の上に成立している社会に嫌だからという意見もある。どっちも正しい。どちらを重視して頑張るかはもう個人によるものだ。 まあ、死んだらその後に自分は何も残らないから頑張っても仕方ないのだ。どうせ死ぬけど、頑張るかダラダラ生きるか人による。
2019/11/03
山下哲実
いかに独りで考えを熟成させるかの方法を説いた本だったように思う。難しかった。
2013/10/28
人工知能
無気力からではなく、各々何らかの生きづらさを抱えている4人の若者に向けて著者が語るという形式で書かれている本書。生きるのも死ぬのもいやだというと「何を甘いこと言ってるんだ」という言葉が返ってきそうだけど、こういう実感を持っている人にはこういう実感を理解してくれる大人が必要だと思う。実はこういう考えもあるのだと、ゲーテやドストさんの作品や、あるいはキルケゴールなどの哲学者を挙げてくれてるのも魅力的。
2014/11/03
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