遊星ハグルマ装置
遊星ハグルマ装置 / 感想・レビュー
utinopoti27
遊星ハグルマ装置?タイトルからしてケレン味全開の本作は、昭和ノルスタジックな作風の朱川氏によるショートバラエティ32編と、笹公人なる謎(?)の歌人のコラボ小説だ。あの頃の懐かしさに浸るも良し、ぞくっとくるホラー話に肝を冷やすも良し、楽しめるかどうかは読み手の感性次第。『明日までに痩せたい少女の見つめいるペットボトルのインドの生水』・・いきなり秘孔を突いてくるシュールな世界観。この歌人、只者ではない。嫌いな人は読まなくて結構。あまりの潔さに、つい居住まいを正して頁をめくる。嗚呼、佳きかな昭和の佇まい。
2020/03/23
kaizen@名古屋de朝活読書会
笹公人のの短歌と朱川湊人の掌編小説が順に。 きっとどちらかが太陽車で,どちらかが遊星車なんだろうと。 p59「赤鬼の面がやさしく浮遊するU市にはもう帰らないから」 p155「シャクシャインはどんな社員」と聞く生徒をアイヌのかわに放流したり」 p197「青春は遠い校舎に鳴りひびく吹奏楽部の練習の音」 p236「底なし沼の渡り方なら大蛇から教わったよ」と多恵は訳せり p257「星型と月型の不味きパンならぶ「宇宙ベーカリー浜崎」」
2013/10/03
けい
歌人である笹公人と朱川湊人が短歌と短編で織りなす、不思議感たっぷりの一冊。両者の作品を歯車にくるくる回って行く世界が展開されます。それぞれの言葉尻を捉えたり、雰囲気を捉え綴られていく作品群は吹き出してしまう様なユーモアありゾクッとするホラーありとバラエティに富んだ内容。作内で様々な変化を楽しめます。笹さんの短歌よくわからないが面白い、単体の作品読んでみよう。
2014/04/29
財布にジャック
黒朱川なのか、白朱川なのか、その中間くらいでしょうか?笹公人さんの短歌は、イマイチよく解らなくて、さらっと読み流してしまいました。朱川さんのショートショートは、32編もあって、怖かったり懐かしかったり笑っちゃったり泣きそうになったりと目まぐるしく変化する内容で、楽しく読ませていただきました。特にぬいぐるみのラビラビが出てくる3編は、これをもとに長編にして欲しいほどです。表紙や題名だけでもワクワクさせてくれるところもグッドです。
2011/09/26
りょうこ
面白かったなぁ(^-^)退魔師の母がいる一家の父がツボ(笑)人間だもの(笑)全編通してどこか?懐かしい感じのお話で1話1話大事に読みたい作品ばかり。そう思いつつ面白くて一気に読んでしまったが(^^;;挿絵もゆっくり見てみると何やら楽しくなる。お気に入りの1冊になりました。個人的に朱川さんはハズレないなぁ。今後も読み続けたい作家さんです!
2012/03/06
感想・レビューをもっと見る