波止場浪漫 下
波止場浪漫 下 / 感想・レビュー
keiトモニ
“…白い波頭を左右に従えて、浜辺は彼方の空に浮かぶ白銀の富士山へ二人を導こうとしているかのよう…”ラストシーンに相応しい。あとがきに“小説は生き物…活気あふれる明治の港と大恋愛を書くつもり…”渡辺淳一氏が“失楽園”日経連載前後に大恋愛小説を書いてやる、と何かに記しているのを記憶してますが、当時朝一出勤し日経一面でなく小説欄の挿絵をまず見て内容を予想し没入。著者は“愛別離苦を見つめることに終始してしまった”としますが、大恋愛は愛別離苦…あの頃の私は怨憎会苦で四苦八苦でしたけれど…思い出します。迷いの旅籠は?
2015/11/09
いつでも母さん
清水の次郎長が港を作る事に尽力した話は、以前何かで知り頭の片隅にあったのでどれどれ・・と上・下巻をなんとか読了。長い!『波止場のおけんちゃん』で在り続ける事。一言で表すならば次郎長の養女の生き様。こんな人生もあるのね。私には只々焦れったく・・しかしながら置かれた環境を思うにさもありなん!と、分からなくもないなぁ。結果、結核で亡くなるのか・・と。植木先生とは形としては結ばれずとも、心は一つだったのだが、私にはこの植木先生にもなんだかなぁ・・なのだ。私がおけんちゃんになれないことだけはハッキリした(笑)
2015/01/07
元気伊勢子
大満足❗️初志郎兄ちゃんが気の毒だったなぁ。最後は、けんも植木先生と一緒にいたいと言う願いが叶って良かった。
2021/09/09
ざるめ
もっと激しい話が待っているのかと思っていたけれど、下巻も意外に許容範囲(^_^;)しかし、あとがきを読んで納得(^^)本当に浪漫を感じる作品だった♪
2016/06/16
starbro
波止場だからハードボイルドなのか、ハードボイルドだから波止場なのか解りませんが、格好良い大人の恋愛小説です。やはりあまりにも親にカリスマ性があって偉大だと普通の幸せを掴むのは難しいのでしょうか?現在はきらきらネームの全盛時代です。どういう漢字・意味かは不明ですが、「けん」という名前は、明治時代でも女性らしかったり、可愛い名前ではないような気がします。何方か由来が判る方がいたらご教示願います。
2015/01/24
感想・レビューをもっと見る