多様な社会はなぜ難しいか 日本の「ダイバーシティ進化論」
多様な社会はなぜ難しいか 日本の「ダイバーシティ進化論」 / 感想・レビュー
ヒデミン@もも
わかりやすいはず、日本経済新聞に連載されていたコラム。あとがきに少し触れてあるが、コロナ禍が収束し、こんなこと言ってた時もあったなという時代が早くくることを願うばかり。
2021/08/14
katoyann
日本経済新聞連載コラムを編集して書籍化した本。安倍政権の下で女性活躍推進法が施行され、2020年までに指導的地位に就く女性の割合を30%にするという目標が立てられたが、管理職に占める女性の割合は14〜15%、国会議員に占める女性の割合も極めて低いままである。「社会的な公正の見地から、多様な文化・社会的背景を持つ人々が、互いに尊重されることを目指す理念」であるダイバーシティから程遠い社会である。なお、結婚・出産を経験して正社員の地位のまま就労を継続する女性は2割強(225頁)。暗澹たる気持ちになる。
2022/05/12
ま
自分も十分にフェミニズムを理解したとは到底言えないが、フェミニズムに対する社会一般の一定のイメージが確立されてしまっている感はある。もはや偏見といっても良さそう。女性がそういう思想を語るときに身構えてしまうあの感覚は確かにある。男性対女性という二項対立図式をいかに取り払うか。著者がパワプロでセンター返しの感覚で打った球がどうしても流し打ちになることで妊娠発覚したくだり面白かった。
2021/10/24
阿部義彦
ダイバーシティとは多様化と言うような意味で、多分充分根付かない言葉でしょうね。コンプライアンスとかワークライフバランスとかと同じ道を辿りそうです。この本では主に男女の格差(ジェンダーギャップ)の違いが未だに根強い日本の不幸についての考察が主だった主題です。安倍政権時代女性活躍をぶち上げた自民党自体が女性議員率が最低だったという笑えない有様。G7では自殺率が最高で、ジェンダーギャップの順位が最低とはため息しか出ません。年寄りだからこそ思慮深い人が皆無で無駄に年取った子供がこの国を回してるって末期的。
2022/11/15
*
日本には、新たな言葉が続々「来航」してくる。けれど実態が伴わず、陳腐化し、言葉狩りすら起きる。問題は船ではなく、内心で打ち祓った私達かもしれないのに。言葉はゲームのコマンドじゃなくて、中身が移り変わる器だ▼キング牧師「生ぬるい受け入れは、はっきりとした拒絶よりもはるかに当惑させられる」…"保育園落ちた日本死ね"より、"家事手伝おうか"の方が、口調はさておき意味としては汚いのだろう。
2021/11/01
感想・レビューをもっと見る