池上彰のやさしい経済学 1
池上彰のやさしい経済学 1 / 感想・レビュー
hiro
池上さんが客員教授をしていた京都造形芸術大学で行った一般教養の集中講義「経済学」をもとにした本。アダム・スミスの古典派経済学、マルクス経済学、ケインズ経済学、ミルトン・フルードマンのシカゴ学派まで、実際に起こったことを事例にあげて解説しているので、題名のようにやさしく経済学を学べた。やはり経済は人間生活に密着しているので、人間の思惑によって、経済学の理論どおりにはいかないことが良くわかった。この本のおかげで、「TPP、決着つかず」という新聞記事を違和感なく読むことができた。続けて2巻を読むことにする。
2015/08/05
ぴえろ
経済について学んでみようと思い立ち基礎から。池上さんの番組もそうだけど著書も分かりやすい。芸術大学の学生に向けた講義のようだが「経済学」を身近に感じられるよう創意工夫されたとのこと。アダム・スミス,マルクス,ケインズ,フリードマン。世界に影響を与えた経済学者を取り上げてその時代背景や問題その処方箋として生まれた考え方を結び付けながら説明されていてとても分かりやすかった。
2021/05/23
かわうそ
銀行、信用金庫などの金融機関が軽視されがちな今、金融機関の重要性を再確認できたのがいちばん良かった。銀行、信金の役割はお金のあるところからお金のないところにお金を流すことであり、また、信用創造といってお金を増やすこと、それによって経済を円滑に回すというものである。クラウドファンディングがあるから銀行はいらないということにはならない。クラファンの限界は企業の宣伝力に左右されてしまうこと、支援者の一人一人に理解力が問われことである。また、金融機関の融資の方が遥かに迅速性があることを忘れてはいけない。
2024/05/18
saga
息子に「お金って何?」と質問されて答えるのに四苦八苦(^^; 本書を読むとそんな質問にも答えてあげられる。アダム・スミスの「見えざる手」も『神の』という誤った刷り込みがあった。そんな基本中の基本から経済学を学べる良書。TPPもアベノミクスも解説しており、つい先日読了した某書は買う必要がなかった~大学生を講義対象とした講演のため、マルクスやケインズなどの良し悪しについては学生に考えさせる書きぶりである。
2015/05/06
bluemint
平行して中矢俊博「イチからわかる学びなおし経済学」を読んだが、こちらの池上本のほうがはるかにわかりやすい。説明が的確で内容も過不足ない。さすがに人気の解説者だと思った。
2017/06/06
感想・レビューをもっと見る