花と火の帝 上
花と火の帝 上 / 感想・レビュー
つねじろう
大好きな作家だが、未完というのとこれを読んでしまったらお終いかというのがあって手を付けてなかったけど、先日意識もしないで買っていた。隆慶一郎得意の、後水尾天皇。とくれば徳川との確執、敵役はこれまた徳川秀忠と柳生一族。今回は「天皇の隠密」八瀬の童子、鬼の様な不思議な能力を持つ岩介を主人公に、猿飛佐助、霧隠才蔵、果心居士の弟子と役者が揃えば、もうワクワク感は堪んないでしょ。イイゾイイゾ〜と乗って来たところで下巻へ突入。
2013/11/01
🐾ドライ🐾
京都洛北、八瀬庄に住む人たちは八瀬童子と呼ばれ、天皇の行幸や葬送の際、輿を担ぐ駕輿丁を務めた。また彼らは鬼の子孫という伝承があり、作者はそこに目を付け、八瀬童子の中で秀でた者に『天皇の隠密』という裏方の任務を与え、岩介という豪傑を生み出した。 将軍職を辞したあとも実権を握り続けた家康が、天皇や公家の行動を制限、締めつける。幕府の横暴から天皇を護ろうとする岩介の活躍は痛快だけど、特殊能力が過剰気味。下巻もその傾向が強まります🤯 史実と創作のミックスについては面白いです。さすが😙
2019/11/01
シン
初めての隆作品。大変面白く、ところによって表紙やタイトルとは似つかわしくないコミカルは場面もあったり。この後の展開がどうなるのか非常に楽しみです!
2014/03/02
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
2013年10月23日 初版。。。講談社文庫で読む。
2021/05/15
S_Tomo🇺🇦🇯🇵
小説家としてデビューして数年で亡くなった隆慶一郎氏の未完の長編の上巻。父である後陽成天皇が徳川家康と衝突した亊で若くして天皇となった後水尾天皇と、鬼の末裔といわれ代々天皇家の駕輿丁を務める八瀬童子の子で五歳の時に天狗に連れられ、様々な修業を積んだ岩介をはじめとした〈帝の隠密〉が徳川幕府に長く厳しい戦いを挑む物語。氏の「吉原御免状」をはじめとした多くの作品とリンクし、氏の描く帝と漂泊の民とが織り成す正史にはあがらない中世日本の姿が垣間見る。この〈帝の隠密〉は他の氏の作品に出てくる異能集団の中では最強かと。
2015/12/20
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