東京小説
東京小説 / 感想・レビュー
夢追人009
2000年4月に日仏同時刊行された「街の小説」の作家5人による東京の街がテーマのアンソロジーですね。私は藤野千夜さん以外は初読みでしたね。まあフランスで出される事による気負いもなく大都会の大層な雰囲気もなく気軽に読んで楽しめる一冊でしたね。余談ですが私は次に「大阪小説」を編んで出して欲しいと思いますね。フランスと大阪は何となく相性が抜群な気がしますので何時か実現するといいなと思います。『一年ののち 青山』林真理子:地方出身の女エリコと東京の商社マン・タムラヒロシの一年限定の恋の行方は?最後は自分を信じて。
2022/06/28
ブラックジャケット
アンソロジーはあまり読んでいない。フランスの日本文学通が「東京」をテーマに選んだ五作が並ぶ。日仏同時出版。「一年ののち」(林 真理子)合コンで知り合った男女の格差恋愛。ベタだね。「屋上の黄色いテント」(椎名 誠)意外性のある短編。でも銀座の空が見えないと始まらない、「主婦と交番」(藤野 千夜)電車が苦手のパニック障害の主婦の奇妙なな警察ウォッチ。妙に心に残る。「夢子」(村松 友視)深川が舞台で、ちょっと昔気質の人々の会話が生きる。「新宿の果実」(盛田 隆二)現代の若者たちの新宿ハードボイルド物語。
2024/03/03
MILKy
【売】以前角川文庫だったのが日経文芸文庫で一新。前半の、林真理子(鉄板!)と椎名誠が面白かった!林真理子は、東京マリーゴールドで映画化されてるらしい。見てみたい。椎名誠作は面白い発想な話。反して3作目以降は私にはしっくり来ず。最後のダークなお話には実薬品名が出現。パブロンSせき止め液が登場!カクセイザイノ元とされる塩酸メチルエフェドリンが気管支拡張。アヘンの元になるリン酸ジヒドロコデイン。薬の飲みすぎにお気をつけ(´-ω-`)※安普請
2017/09/12
みい君
短編5篇。椎名誠さんのアパートが火事になり会社の屋上でテントを張って生活するサラリーマンの話。途中からまさかの子犬と同居。何故かこのサラリーマンに好感が持てた。林真理子さんの26歳の地方出身のOLエリコと慶應→商社マンのタムラヒロシの恋愛話。地方出身のエリコの東京に対する憧れとか自身のコンプレックスみたいな所に共感。タムラヒロシがハイスペックながらおっとりしている所は女子にモテるのでは?どの作品も東京の良い所も悪い所もすべて見せてくれる。そのアンバランスさが東京の魅力かな。
2020/01/26
ゆい
ふと思い立って、作者が誰かを意識しないで読んでみました。東京がテーマ、という雰囲気はあまり強くないけれど、よかったです。特に 一年ののちに は、私林真理子さんの物語苦手意識があったのにむちゃくちゃ素晴らしかったので、先入観ってあるんだなあと思いました。主人公のこの感覚すごくよくわかるなあ。あと 主婦と交番、これ西加奈子さんかな?って思ったけどちがった。面白かった。やっぱり軽く読むにはアンソロジーが一番ですね。
2017/01/31
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