読み出したら止まらない!国内ミステリーマストリード100
読み出したら止まらない!国内ミステリーマストリード100 / 感想・レビュー
🐾Yoko Omoto🐾
「東西ミステリーベスト100」やその他のミステリランキング本とは少し趣向が異なるマストリード本で、ミステリ評論家の千街氏が独自に縛りを設定したベスト100作品。いわゆる「代表作」として各書で紹介される作品は既知であるものとして殿堂入りとし、あえてそれ以外の作品を紹介しているのが面白い。例えば有栖川氏、綾辻氏で言えば「双頭の悪魔」「十角館の殺人」がマストとなるところ「孤島パズル」「迷路館の殺人」をあげるといった具合。「有名な作品は知っているが他にはどんな面白い作品が?」という人にとってとても参考になるはず。
2014/03/30
Tetchy
先に出版された杉江松恋氏によるガイドブックの姉妹編。海外編が出れば次は国内編も、というミステリファンの期待通りに出版するところが憎い。さて本書に挙げる書物を挙げるにあたり、選者はいくつかの縛りを設けているが、それが故に選出作に閉塞感を覚えてしまうのも事実で、作品のセレクトに「?」となるのがあったのは否めない。しかし杉江氏同様、挙げられなかった作品を補完して紹介する第Ⅱ部の方が筆致が熱いのには思わず苦笑してしまった。この本をきっかけに貴方は貴方なりの、そして私は私なりのマストリードを探していくことにしよう。
2015/04/21
山田太郎
山田風太郎って過大評価じゃないかいなと思うんだけど。中町信も同じく。あんまり読みたい本はなかったけど、高木彬光を読みたくなりました。人形か刺青でも買ってこよう。
2014/03/19
ナミのママ
『このミス』や『文春』で5位以内の殿堂入り作品ははずす『東西ミステリーベスト100』の50位以内ははずす、現役で入手可能な本から選ぶ…などの基準から選考した作品100点と、それ以外がほぼ時系列順に並んでいます。仁木悦子さん、戸川昌子さんなどちょっと懐かしい名前をみつけました。平成生まれの家族には目新しいものが多かったらしく年代を越えて楽しめた一冊でした。まだまだ知らない作家さん、今になると読んでみたいジャンルなどが出てきます。付箋がいっきに減りました。
2014/07/20
HK
比類なき傑作ミステリガイドブック。各種ランキングやブックガイドで紹介される名作群を「殿堂入り」としてはずすことで特色を出しており、有名作はある程度読了済の人向け。作品選択の確かさ、簡潔にして要を得た紹介、短い中に作品の魅力のみならず作品・作家背景も伝える文章力と非の打ち所がない。また各作品につき紹介する関連作品や、短い紙幅でおそろしい情報量の第二部のミステリ通史からは、本格ミステリ評論の印象が強い作者の他ジャンルも含めたミステリ全般に関する博学さに畏怖を感じる。(コメントで読メユーザーの皆様に質問あり)
2015/09/06
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