エネルギー転換の国際政治経済学
エネルギー転換の国際政治経済学 / 感想・レビュー
trazom
仕事柄、エネルギーに関する論文を読むことが多いが、高橋洋先生の著書はとても信頼できる。特定の思想信条に偏さず(本書は、少しIRENAに寄りすぎ?)実態を踏まえ、将来への主張も的確である。化石燃料が輸入総額の1/3を占め、自給率6%の日本こそ、再生エネへの転換メリットを最大に享受できるのにという焦燥感が伝わってくる。その鍵がセクター・カップリングと国際送電を含めた電力系統整備だという指摘も正鵠を射ている。エネルギー転換が、安全保障を含む新たな国際政治経済の枠組み形成に繋がる切迫感の乏しさが現在の日本である。
2021/03/16
とらちゃん
化石燃料に依拠した日本のエネルギーの需給構造。再生可能エネと省エネを中心とした需給構造への転換を先導する欧州や中国。地球環境保護や経済安全保障面からもその構造転換は意義が高く、特にエネルギー自給率の低い日本はその恩恵が大として分析結果が示される。データや予測を用いた分析は明快でなぜ日本で転換が進まないかにも触れられ、3E+Sを俯瞰してのバランスの取れた考察がなされている。近々に発表される政府のエネルギー基本計画における30年度の電源構成割合と再生エネの位置づけ、13年度比46%減達成の具体策に注目したい。
2021/05/26
かーんたや
欧米のことはこんな本読まなくても分かるから、それ以外の国の人がどう思ってるのか調べてくれないか。
2021/03/11
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