微積分の意味
微積分の意味 / 感想・レビュー
まつど@理工
高校での微積分をすませて大学でも微積分を学習しつつある学生が対象読者。1章の「文化思想としての微積分」はガリレイ→デカルト→ライプニッツ/ケプラー、パスカル→ニュートンの流れを3幕史劇で表現。全体として構造の意味を考えさせる内容で、雑談が多いので数学入門者がつまみ読みできる。マルクスが40~50歳にかけて『資本論』を書くのに疲れて、数学苦手だし数学やろうかと思い立つ話が面白かった。中身は濃くないので理系の方は森毅『現代の古典解析』を買って、この本は借りるのでいいと思います。
2014/05/25
あーてぃる
語り口は独特。数学は文化思想であり、手段である。学校では数学の思想的背景など教えない。なんで数学と物理を分けて教えてるんだろう。手段である数学だけ教えて、目的がなかったら興味も湧かないだろうに。ついでに地学と物理も、なんで分けて教えるんだろう。何の役に立つか、その数式から何がわかるかを理解すれば、興味を持つ者はもっと増えるだろうに。
2018/06/03
nagata
青春時代、数学にあそぶつもりで買った本が、いつのまにかもてあそばれたままになっていた。拾い上げて何とか読了。偏微分あたりの意味、というか図式とのつながりはぱっとひらめきめいたものを感じたが、フーリエ級数あたりはやはりギブアップ。森先生のようなレベルになれば、さらっと読み飛ばせるんだろうけど。
2016/01/17
さわら
数学関連の雑学も充実してるので暇つぶしにちょうど良い本(笑) 何となく出来ている微積分のイメージの補強に役立つ。 人に説明するときなんかにはいいイメージ(収支や水道に喩えるなど)が載ってます。 文学的な表現が使われたり、文学的な話が出てきたりするので数学のことだけ知りたい人には向かないかもしれません。
2013/03/03
jima_1965
青春の読書の一冊。微積分が生み出された文化的背景に焦点を当てつつ、その内容を数学記号をキチンと言葉として取り混ぜながら解説。微積分文化論という趣で、何気に解析学への導入まで話を持っていく森一刀斎の技。なんとなくわかった気にさせるのはスゴイ。
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