モダン・ホラ-
モダン・ホラ- / 感想・レビュー
西
「私家版第三舞台」を開きながら読む。1984年の作品ということで、米ソ冷戦時代、核戦争による世界最終戦争が予感された時代の空気感が色濃くにじみ出している。この頃の鴻上作品の、観ている方が理解する前に次に進むようなスピード感ある作品を観たいのだけど、今もこのような作品をやる劇団はあるのだろうか。あるいは今の時代には合わないのだろうか。映像として残っていないことが残念。ごあいさつに書かれているように、朝日、宇宙、白夜、電気羊、リレイヤー、デジャヴュ、モダンホラーの7部作一挙通し公演がされるのを観たかった
2024/08/18
ぽー
「ごあいさつ」を読んで懐かしくなり戯曲も借りてみた。これは1984年9月に下北沢のスズナリで観た作品。岩谷真哉というスター俳優を交通事故で失い公演も一度中止した後の再開公演で立ち上げ3年目でまだまだまだマイナーだった劇団自体どうなっちゃうんだろう?という不安と期待入り混じった劇場の雰囲気をよく記憶している。36年経ってもギャグや内容を覚えている物で高校生の時は勢いで笑っていた事も今となってはほぼほぼ理解できる。そういうことだったのかと。鴻上さんもオールナイトニッポン2部やってた頃で何もかも皆懐かしい。
2020/04/14
西澤 隆
20代の頃は持っていた。突然再読したくなり、古書で買ってきて、枕元で半年間放置。先日ひさしぶりに読んだ。簡単に「アイツは終わってる」と言い放つことへの強い違和感への異議申し立ての部分の記憶が強かったこの戯曲だけれど四半世紀の時間を経て再度読んで見ると、手触りはずいぶんとかわる。上との軋轢であがくということ、かつて「やらかした」人が年を経て下の人たちをどう眺めるか。例によって明確な答えはなく、いろいろ考え込む「?」はたくさん埋め込まれる。これを劇場の音楽と光の中で笑いながら見、帰り道で「?」したかったなあ。
2019/09/05
ベ
p.42「演劇はゴラクじゃないんだよ。世界を撃つための武器なんだよ。機動隊の奴らを倒す、銃なんだよ」特有のノリの中にハッとさせられる言葉が突然出てくる。ただし当時の年代に関する予備知識が必要…
2017/11/20
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