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スナフキンの手紙

スナフキンの手紙

スナフキンの手紙

作家
鴻上尚史
出版社
白水社
発売日
1995-03-01
ISBN
9784560033784
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スナフキンの手紙 / 感想・レビュー

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おか

前書きで鴻上さんは「ミもフタもなく語った後に、初めて『語られない言葉』が生まれる」と書いている。日本人は 「以心伝心」という言葉を大事にするあまり 多くを語らずして自分をわかって欲しいと切望する部分があるのではなかろうか。この戯曲は それを踏まえて何度か読み そして 舞台というLiveを観ることをお勧めする。「スナフキンの手紙」とは 放浪の徒が 言えなかった言葉を綴ったノートであるようだが 一度読んだ位では理解出来ない^_^; 第三舞台の舞台を観にいきたくなった。やはり 舞台は良い\(^o^)/

2016/02/20

まろすけ

よく練られた社会派な戯曲、かなあ。観客に向けてのコミュニケーション、は確かに書き言葉を超えた演劇ならではの力だ。新劇は『体制と反体制のはざまで〜自分が「どう生きるか」だけを考えて』綴られたからこそ観客が殺到したと。芸術的昇華に呑まれるためでも物語に酔うためでもなく、か。あるいはそれだけ当時の日本に「どう生きるか」の問が深く巣食ってたのかな。『沈没することは恥ではない〜沈没は、自分の足で歩こうとした旅人にだけ起こる』自分探し世代の僕には面白かったけど。承認世代の令和の若者はこの戯曲をどう感じるのか興味ある。

2024/03/30

まゆ

スナフキンの手紙。それはシルクロードを回るノートで、日本人から日本人へと手渡しされる。実際にこのお芝居には具体的内容が書かれないのですが、何が書かかれているんだろう?希望のノートだって言うんだから生命力が溢れている言葉があるんだろうな。私だったらなんて書くんだろう。自分の嘘偽りない文章ってなかなか書けませんよね。 内容は、内戦の80年代、偏差値廃止戦線や、花嫁戦線平凡派、帰国子女戦線、などそれぞれの主張を抱えた小グループが戦う時代に彼らがスナフキンの手紙を通して繋がって行く話です

2014/01/28

梶五日

『沈没は、自分の足で歩こうとした旅人にだけ起こる』。この一言に恐縮されている気がする戯曲。 絶望から、希望から、選んで足を踏み出すこと。誰にとってもその一歩は等しく偉大なのだと思う。作中の世界は決して日本ではないけれど、誰かが、誰もが踏み出していたらありえたかもしれない日本だ。 鴻上さんの戯曲は、「ごあいさつ」や「まえがき」から惹きこまれる。語られなかった言葉たち。この戯曲は、なんとなく、のちの『アンダー・ザ・ロウズ』に繋がる問題意識から描かれているように思った。『ファントム・ペイン』もあわせてどうぞ。

2012/07/06

鷹偉 誠也

久々に第三舞台。個人的には鴻上さんの戯曲は文字じゃなくて映像で観たいな、というか、文字を追ってても映像で出てくる「3次元ありき」と思う。それだけ劇場向きとも思っている。逆に「まえがき」や「あとがき」は戯曲や演劇自体を噛み締めるのにすごく助けになる。こと第三舞台系の文章は、こちらが本番と思っていたりする。「縦のコミュニケーション」は確かに演劇に不可欠だと、齧った立場からも思う。

2021/09/15

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