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ファントム・ペイン

ファントム・ペイン

ファントム・ペイン

作家
鴻上尚史
出版社
白水社
発売日
2002-05-01
ISBN
9784560035689
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ファントム・ペイン / 感想・レビュー

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まゆ

例えば電車で愛していた人をホームで見かけたとき、パラレルワールドが開きます。彼へ駆け出して走る私と、我慢して電車で静かに泣く私の二つに分かれ、そのどちらかを選んでも私は、選ばなかった方の私の痛みと喜びを想像することができる。それは語られなかった私、体験することのなかった私のもうひとつのパラレルワールドで、私はその世界を想像しながら生きる。日常の選択から生まれる世界の分化を感じながら、この選択を選んだ私として生きていくーというテーマ。鴻上尚史の作品は孤独の閾値が高くていつも人間のギリギリを見ます。

2014/01/27

ぽー

2001年だったか第三舞台の解散(10年封印)作ということで西洋銀座のセゾン劇場に観に行ったなあと。山本耕史が客演で出ていたせいか若い女の子のグループなどがいて残念な雰囲気だった事とその山本耕史が得意のマジックをやった事くらいしか記憶に無い。あと最初に長野里美さんと大高洋夫さんが客席の後方から出て来たなと。その台詞が哀しくて印象的だったのがこの戯曲で確認できた。「モダンホラー」はギャグから何から記憶にあり戯曲としても楽しめたのにこちらは内容が入って来なくて芝居の出来というより自分が年取ったからかなと。

2020/04/28

梶五日

語られなかった言葉と、選ばなかった答えと。想像は慰めにしかならないようでいて、救いでもあります。ありえたかもしれない世界を示すことの是非を問うのは、当事者にしかできません。それすら否定してしまったのならば、当て所ない気持ちは爆発するか、死ぬかしかなくなるでしょうから。 闘うこと、闘わないこと、生きること、死ぬこと、肯定すること、否定すること。相反する、それ故に背中合わせの現実から一歩足を踏み出す時、果たして僕らはどちらの足を出すのでしょうか? 前作『スナフキンの手紙』とご一緒にどうぞ。

2012/07/06

神楽坂中の湯

スナフキンの手紙を先に読めばよかった。

2014/11/07

かず

スナフキンの手紙の続き、あの後パラレルワールドに行った彼らはどうなったのかが気になっていたので、それがわかって嬉しい。でもこの後、戻る事を選んだ人と残る事を選んだ人、違う世界に行くことを選んだ人、選べなかった人達はどうなったのか…また続きが気になった。

2014/11/01

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