別役実のコント教室: 不条理な笑いへのレッスン
別役実のコント教室: 不条理な笑いへのレッスン / 感想・レビュー
nbhd
何度か笑った、だってこれちょっと異常だもん、異常。実際におこなわれたコントの作り方講座を下敷きにしている本。不条理の劇作家・別役実が生徒の作品を添削していく。コントの課題テーマは「死体(または爆弾)がある風景」、別役さんのもとに集った生徒の作品はどれも不条理極まりなく(これがレベル高い!)、そこにああだこうだと突っ込む先生の指導も的確なんだか悪ふざけなんだかどうも怪しくって、これ一冊が不条理そのものを体現しているような印象。一読で別役ファンになってしまいました。
2014/11/03
くろ
サブタイトル通り「不条理な笑い」に着目した内容。非日常が日常になるための作品を作るヒントがあった。一コマ漫画の下りなんかは、今からでも実践できるレベルだし、イメージの引き出しを増やしたり、自分の笑いという感覚を自覚するには良いかもしれない。でも、やっぱり数を書くことが一番大事なのかな。
2013/02/14
うえぴー
なんとなく惹かれて図書館で借りてみた。別役さんの本はひさしぶり。劇作家ということを知らない高校時代に、『淋しいおさかな』を読んでファンになり、『虫づくし』『けものづくし』『道具づくし』等の「づくしもの」でニヤリと笑ったものです。本書は、作劇セミナーでの「コントの書き方講座」を書き起こしたもの。お題をもとに生徒が書いてきたコントを批評するというもので、実践的なコントの書き方が学べるだけでなく、「笑い」の客観的な見方、「笑い」の段階など、普段考えもしない視点が面白い。
2015/03/20
こばやしこばやし
別役実による劇作セミナーの様子を単行本化した一冊。参加者の方々の作品を添削しながら、劇の最小単位であるコントについて考えていく。ストーリー思考とプロット思考というのは、興味深い視座だった。観客が目の前にいる演劇だからこそ、小説よりも二つの思考を並列させることで面白さが立ち上がるのだろう。「構造的に」とか「事態が停止」とか、感覚として分かるが、まだ飲み込みきれてないニュアンスのある表現が沢山あった。別役実が演劇の第一線で練り上げてきた表現であり、トレーニング技法などもあり、興味が尽きなかった。
2024/11/01
Mark.jr
コントの書き方なので、いわゆる小説の指南本とはノウハウが違うのが面白かったです(例えば、せりふでものを書くので、小説の地の文だと時が止まっていると感じなければならないとか...)。
2022/08/11
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