ドライブインカリフォルニア
ドライブインカリフォルニア / 感想・レビュー
ふう
田舎町にたたずむドライブイン「カリフォルニア」。裏の竹林で首を吊ってしまった14歳の少年の幽霊が一族の”悲劇”を語りはじめる。相変わらず複雑な人間関係を誰しもが抱え、見える障がい、見えない障がいのある人たちばかりが登場するけれど、ニッソーヒだからかなんとなく観ても読んでもいつもより温かく優しい感じ。夢の国カリフォルニアを名前にいただく古ぼけたドライブイン。120年に一度しか咲かないという竹の花。インチキのような奇跡。悲劇のような喜劇。松尾スズキの代表作の一つとして何度も再演されるのがよくわかる。
2024/07/03
九鳥
最初に読んだのは中学のとき、この芝居を見に行った同級生に質素な製本の版を借りた。再演を見に行ったときに単行本を購入。松尾ちゃんの作る物語の中では、いい話の部類だと思っている。
サチ
上演は十数年前に学生劇団が演ってるのを見て、気に入った作品。読みはじめは若干喋り口調が濃ゆいなあ、と思っているうちにテンポよく引きずりこまれ、引きずりこまれたテンポのなかにもそこはかとなくあとがきにもある〝なにくそ〟感というかオシャレにはスマートにはなりきれない人間の泥くささがあってやっぱりそれが好きだしもがいている人間っておもしろい。何年たっても笑えて、そしてふと立ち止まれるであろう作品。
2018/01/15
さはら
こう書くと偉そうになってしまうので嫌なのだけれど、この頃の松尾さんの作品はどれもこれもゾクゾクしますし、今読んでも凄いなあとしか思えません。
2014/08/28
min
松尾さんの脚本は初読み。本だけでも笑える。松尾さんにしては結末に毒気のない作品。紙芝居のくだりは大好き。
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