夜の食国
夜の食国 / 感想・レビュー
seichan
実は再々読くらい? 水俣病のレポート「下下戦記」で賞を取った著者が、その聴き取りテープ500本を、単語レベルまでバラバラにし、架空の(とはいえ現実と渾然一体の)土地の、汚辱と貧困に満ちた歴史と土地を見舞った公害の厄災を、くそグログロしく描いた土俗すぎな小説(?)。「人は集まらないと生きていけないが、人が集まって生きることが、すでに原罪につながるのではないか」という感じの文章が重い。
2012/08/23
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