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木のぼり男爵

木のぼり男爵

木のぼり男爵

作家
イタロ・カルヴィーノ
米川良夫
出版社
白水社
発売日
1990-07-01
ISBN
9784560042717
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木のぼり男爵 / 感想・レビュー

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amemosky

「この地上のことをよく見ようとする者は、必要な距離をおいていなければならないのです。」 12の歳に家を飛び出して木に登り、生涯樹上生活を送った男爵の数奇な物語。キテレツなファンタジーの土台に、リアルな人間臭さを発するキャラクターたちを乗せ、啓蒙主義と大革命~ナポレオン戦争の時代潮流を渡らせる。脱帽。 木々や自然への細やかな描写も、過ぎ去り日のノスタルジーも愛おしく気持ちよい。

2017/10/16

cymbal

カルヴィーノの小説はどれも新しさを感じさせる。木の上で暮らすコジモと他の人々の交流は、なんだか人と人とというよりは、神様とか精霊とか、そういうものとの交流にも思える。

2017/09/12

ヴィオラ

これ好き(^_^)人と違う視点を持つ事って、周囲の理解が得られなかったりして、なかなか大変だったりするけれど、大切な事かもしれないなぁ…。ミサが行われている教会や、友人が入れられた独房、病に倒れた母親の寝室など、その窓の外に寄り添う主人公の姿が実に絵になってて、普段あまり思わないんだけど、映像で観てみたくなりました。

2012/04/02

ソニックゆうすけ

木の上で生活する男爵の話。木の名称が分からない事が多かったが、思い切りスルーしてしまった。話は弟の視点を中心に語られていく。まず、どのように生活を始めたかの話から入り、恋や仲の良い愛犬、書物との出会い。そして戦争など人生における大きな出来事などを経て、普通とは違う人生を歩んでいく過程を描く。

2021/06/23

更新停止中

冷静に考えるとものすごくばかな話をどこまでも大真面目な『物語』としてこれほどの強度を持たせ、なおかつそれでもきちんとばかげている。ばかと美が両立しているとか表裏一体とかではなくて、ばかっぷりが美しさであり美しさがばかげているような。面白かった。

2011/01/26

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