性に関する探求
性に関する探求 / 感想・レビュー
qoop
シュルレアリスト達による、性を主題とした討論の記録。そのイメージを裏切るような道徳的かつ俗物的な発言や、芸術と愛の関係を考えさせられる興味深い箇所、また権威主義でマチズモな一面など、参加者達の見えにくい/見せたくないであろう相貌が赤裸々に暴かれている。印象に残ったのは第四回のジェンバックと第六回のアルトー。異素材の混入によってブルトンら正統派の態度が浮き彫りになっていて。二十数年ぶりに再読したが、当時はわからなかった面白みが少しはわかるようになった気がする。
2017/04/13
craudeyuri
シュルレアリスムと聞くとダリやマグリットといった名前があがることが多いが、文学活動から始まったこと、シュルレアリスムの定義はあまり知られていないし、わからないことも多い。シュルレアリスムの本質や、多様さ、確執、矛盾の一部がこの本から読み取れる。これも氷山の一角だと思う。
2012/03/24
奏依然と
愛というものをなにか特別なものに捉える人間は『魂』『神秘』などの言葉を多用する傾向にある。自覚的なジェンバックは「ぼくにとっては魂の概念のほうが、精神の概念よりも親しいものなのです」と言った。
2018/07/31
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