イリワッカー 上 (新しいイギリスの小説)
イリワッカー 上 (新しいイギリスの小説) / 感想・レビュー
ケイ
ブッカー賞を2回も受賞しているオーストラリア作家が書いたオーストラリア版100年の孤独、という期待をもって読み始めたせいか、少し肩透かしな感じ。130歳以上生きている詐欺師(オーストラリア現地語ではイリワッカー)の語りだ。話は彼が30歳くらいの時から始まる。オーストラリア文学に馴染みがないからか、作者独特なのか、話の進み方が独特で、とんどん先に読み進んでいくが、やはりマルケスとは比べるレベルではない気がする。
2015/08/05
扉のこちら側
2016年740冊め。【208-1/G1000】タイトルはオーストラリア現地語で詐欺師の意らしい。自称130年以上生きている詐欺師が語る、約100年にわたる物語なのだが、豪州文学に全くなじみがないので「そういうものなのか」くらいであまり深く読み込めない。移民国家らしい葛藤だとか宗主国の英国への感情はわかる。下巻でどうなるか。
2016/09/19
NAO
イリワッカーとは、オーストラリアの口語で、いかさま野郎、本職のペテン師を意味する。語り手は、ハーバード・バジャリー、なんと御歳139才。彼は、根っからの大嘘つきで、口からでまかせを言い続けて生きてきた飛行機乗りで自動車のセールスマン。生粋の愛国者で陽気でいけいけな感じの彼の語りを楽しみながら、下巻へ。
2022/07/19
おおた
オーストラリアの片田舎で139歳の爺様が己の生涯を振り返る。爺様の必殺技は中国人仕込みの姿消し。本当に消えてしまう。しかし、そんな術はほっといて、拾った毒蛇と一緒に複葉機で空を飛ぶ。不時着した家で出会った娘に恋をして、そこから3世代を見つめてきた彼の渾名はイリワッカー。「本職のペテン師」という渾名を頂戴した男の明日はどっちだ!
2013/04/01
秋良
【G1000】ペテン師男の人生と、彼が出会った人たちのエピソードで語られるオーストラリア近代史。移民国家でもアメリカとは少し印象が違う。当時のカトリックやユダヤ人がどういう待遇だったのかが、いまいち分かりづらい。
2017/05/04
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