イリワッカー 下 (新しいイギリスの小説)
イリワッカー 下 (新しいイギリスの小説) / 感想・レビュー
扉のこちら側
2016年741冊め。【208-2/G1000】オーストラリアにおける親子三世代にわたる物語なのだが、関係してくる国が英国・米国・日本と移り変わっていくことで、植民地支配→外国資本(米国、日本)と変化していく豪州の歴史の話とも読める。ただいまいち深みに欠けるというか、私にはトカゲのエピソードしか記憶に残らなかった。
2016/09/19
NAO
バジャリー家の三代の物語は、オーストラリアの対外関係の変遷そのものである。オーストラリアを象徴するバジャリーが大嘘つきなのは、本当はアボリジニの土地なのに誰でも開拓できるという嘘から始まったということを揶揄しているのだろうか。 荒唐無稽で嘘八百な話は、始まりこそ面白いが、だんだんその奥の空虚さが垣間見えてくる。バジャリー自身の話が一番面白いのは、そこにはまだ明るい未来の可能性が感じられたからだろう。
2022/07/20
松風
長いが、下巻後半から緊迫感が出て、読みきらされた。
2018/04/02
おおた
この分量でまさかのぎゃふんオチ! 下巻で139歳のほらふきじいさんが語るのは、ムツゴロウな息子がオーストラリアの動物王国を樹立。その息子、女教師の背中にへばりついた1m以上のオオトカゲを「よーしよしよし」でひっぺがしたら、見事ゴールイン。これこそオーストラリアのマジック・リアリズム。オーストラリア版『百年の孤独』であり、『ゲームの達人』だっ。医者を目指してたのにダンサーになっちゃうめんどくさいおばさんとか、勝手にバイクを壊しておいて直さないおっさんとか、いいキャラ満載です。
2013/04/14
秋良
【G1000】移民の国でも、アメリカとはずいぶん違う感じ。オーストラリアのアイデンティティを模索している時代だったのかな。日系の息子の愛憎が最後に牙を剥くっていうのが何だか皮肉っぽい。
2017/05/21
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