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中二階

中二階

中二階

作家
ニコルソン ベイカー
Nicholson Baker
岸本佐知子
出版社
白水社
発売日
1994-05-01
ISBN
9784560045725
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中二階 / 感想・レビュー

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unknown

図書館で何とはなしに手にとってみたが、大当たり。滅法面白い。重箱の隅を突くがごとき細か~い視点で、ひたすら日常生活のたわいもないアレコレをつらつらゆるゆると考察し続ける、ただそれだけなのに、ことごとくがツボをくすぐる。本文と長ーい注釈が併走(?)している構成も面白いし、何より滲み出る「あるある感」のオンパレードに、思わず頬が緩む。どうでもいいことばかり考えることで見えてくる真実もある。どうでもいいことばかり考えながら死にたいと思っている自分にとっては本書はバイブルになりそう。手元に1冊欲しくなった。

2012/07/06

マッピー

もう、絶対好き!ニコルソン・ベイカー。これがデビュー作だなんてすご過ぎる。昼休みに外出から帰ってきてオフィスに戻るサラリーマンがエスカレーターに乗ろうとするところから、中二階で降りようとするところまでの間に考えたいろいろなことを後日思い出していた主人公の頭の中に浮かんだ事柄について。その事柄についての注釈がまた細かくて、ストーリーと同じくらいの分量が費やされていて、うっかりすると、今何のことについて読んでいたんだっけ?ってわからなくなるくらい。それが絶妙でとにかく愉快。ここ最近知った作家の中で一番好き!

2015/10/18

Ducklett21

人生のほんの一瞬の中にいかに素敵なことが詰まっているかを教えてくれる本でした。目に入ってくるものについて、経験や思い入れ考察をひたすら語ってくれます。ただのウンチクだったら面白くもなかったと思うんですが、主観的な思いがメインなのがいいんですよね。好き嫌いが分かれる小説だと思いますが、僕はこれが好きな人と友達になりたい。人生を豊かにする方法を教えてもらった気がします。

2021/09/06

茶幸才斎

昼休みを終え、ビルの中二階にある職場に戻るため、上りのエスカレーターに向かって歩いている男。そのとき彼の脳裏をかすめるのは、プラスチックのストロー、切れた靴ひも、牛乳の紙パック、セロハン包装、レコードの溝、トイレのペーパータオル、ポップコーン。。。誰も気に留めない身の回りの人工物のギミックやデザインに注がれる称賛と批判の数々が、止めどない思考の連鎖と分岐の奔流をなす。他愛ない事どもが気になり、その本質や理由に迫ろうとする彼の態度には好感が持てるが、こういう男に限って仕事の評価は平均以下だったりするよなぁ。

2019/08/03

アルクシ・ガイ

訳者名に惹かれて読みました。エッセイと同じく「うん、わかるわかる」の連続で、エッセイ以上の驚きです。だってアメリカ人だもん。

2016/04/02

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