もしもし (白水Uブックス 118 海外小説の誘惑)
もしもし (白水Uブックス 118 海外小説の誘惑) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
それぞれアメリカ東西に住む男女が、ひたすらどんなシュチュエーションに興奮したのか、あるいはするのかを語り合うエロトーク。追いかけて読んでる分には興奮しない。むしろ感心する。極めればヘンタイも王道に化けるのかもしれん。マニアックとは求道なり。ひたすらエロトークなので疲れた・・・。
2023/01/26
いちろく
テレフォンセックス中の男女の会話で構成される物語。ホント、終始二人のやり取りのみで作品が構築されていく。通話を利用した見ず知らずの関係が紡ぐ、会話のキャッチボールによる睦事。それでも、何処か知的でロマンティックな雰囲気が作品全体に漂い、単なる下品な内容になっていない点も見事でした。それを表現した著者と訳者の力量の賜物と感じた。
2019/06/28
さおり
エッセイを読んで大好きになった岸本佐知子さんが訳者です。岸本さんが絶賛しているニコルソン・ベイカーなのでチャレンジしたいと思ったものの、翻訳ものは苦手なため、中では読みやすいかと思ってほぼ全てが会話でなりたっているこちらの作品にしてみましたが。これね、朝から感想書くのもどうかと思うけど、テレフォンセックスなのですよ、全編。お互いがエロい妄想を発表しあったりする感じ、永遠に。でも、エロさの中におもしろさがあり、と言うかおもしろさが勝っていて、結果満足ですけどね。次は「中二階」いってみようかな。
2018/05/07
かおりんご
小説。テレフォンセックスの回線で知り合った男女が、お互いの性癖について語り合う・・・ただそれだけなんだけど、ちょいと終わり方が切ない話。なんでこの話を読みたい本リストに入れたのか、自分でもかなり謎。英語で読んだ方が面白そうなの確か。
2015/03/02
zirou1984
ITメディアとネットの発達でポルノはすっかり画一化されてしまった。そこにあるのは高度に合理化・商品化された性の記号であり、システム化された快楽に想像力の余地はもはや失われていくばかりだ。貴方の感じる欲望は本当に貴方自身のものだろうか?ニコルソン・ベイカーが本作で描いたのはもはや失われた文化である、ダイヤルQ2で知り合った二人のテレフォン・セックス。限られた知覚で快楽を刺激する為の想像力の競い合いを、微に入り細に入るお得意の文体でじりじりと炙り出す。表紙絵はエロスとタナトスの裂目そのものであった岡崎京子。
2014/09/09
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