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豚の死なない日 (白水Uブックス 132 海外小説の誘惑)

豚の死なない日 (白水Uブックス 132 海外小説の誘惑)

豚の死なない日 (白水Uブックス 132 海外小説の誘惑)

作家
ロバート・ニュートン・ペック
金原瑞人
Robert Newton Peck
出版社
白水社
発売日
1999-07-10
ISBN
9784560071328
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豚の死なない日 (白水Uブックス 132 海外小説の誘惑) / 感想・レビュー

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ケイ

原題 A day no pigs would die. そういう意味だったんだ。少年は大人になる。そのための儀礼は、とてもツラい。そして、貧しさは、たとえ心や人生が豊かであるとしても、やはり本当に厳しいことなのだ。とても泣かされるけれど、とても心温まる作品でもある。ヤングアダルトの限りでなく、たくさんの人に読まれてほしい本。サン=テグジュペリの『人間の大地』に農夫は半分しか死なない、残して伝えていくものがあるから、というような一文があったのだが、それをこの作品で体感したような読書となった。

2023/09/14

美紀ちゃん

訳者金原瑞人さん。ロバートと豚のピンキーは仲良しで友達で会話して遊んでまるで兄妹。肉になる日、ロバートはお父さんを手伝って作業を。ピンキー解体中についに悲しくて胸が潰れそうになって泣くロバートの気持ちを、お父さんもわかってくれて良かった。乗り越えて大人になる。お父さんが死んだ時にはまだ13歳。これから家族を支えるために家の仕事をしていかなければならない。突然ではなかった。お父さんは結核になった時からロバートに、自分に代わっておまえがやるんだょと、教えてくれていたから。お葬式の日はロバートの成長を感じた。

2021/10/20

空猫

今では少数派になった「質素、倹約、自給自足」を信条とするシェーカー教徒の一家。学も自分の土地も財もなく働きづめの父。母お手製の服でなく店て売っているカッコいいコートが欲しいと、「貧しいってことは地獄」と嘆いていた息子が「豚の死なない日」に「父さんは金持ちではなかったが決して貧しくはなかった」と気づくまでの成長物語。ミニマリストがもてはやされている昨今、シェーカー教は究極形かも。だが教えを全て守っている人はいないはず。生きるとはもっと単純であっていいのにな。YA向けらしいが大人でも充分楽しめる。

2016/08/21

sui

五年振りに再読。金原さんの訳が読みやすい。タイトルも表紙もちょっと怖そうで敬遠されそうだけど、それだけで読まないのは勿体ない。嫌だと言われても、私はこの本を絶対娘に読ませたい。だってここには、私が教えてやれないことが沢山書かれているから。読み終わると、このタイトルの意味を深く考えさせられる。

2016/01/18

志波昌明

アメリカのヴァーモントの貧しい農家の少年の大人への成長のお話。貧しいけれど、大地に根差した心豊かな生活が描かれる。「仕事はきちんと一回やるほうが、いいかげんに二回やるよりもいい」不器用な生き方だけれど、誠実な父親の教えを受けてまっすぐに成長する主人公の姿に感動しました。

2015/10/30

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