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ノリ-のおわらない物語 (白水Uブックス 172 海外小説の誘惑)

ノリ-のおわらない物語 (白水Uブックス 172 海外小説の誘惑)

ノリ-のおわらない物語 (白水Uブックス 172 海外小説の誘惑)

作家
ニコルソン ベイカー
Nicholson Baker
岸本佐知子
出版社
白水社
発売日
2008-09-01
ISBN
9784560071724
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ノリ-のおわらない物語 (白水Uブックス 172 海外小説の誘惑) / 感想・レビュー

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めしいらず

その日あった出来事や頭の中の妄想物語を、主人公の少女ノリー9歳が両親に懸命に語りかけるようなお話だ。簡潔とは程遠い回りくどい語り口が、頻出する言い間違い勘違いが、すぐあちこちに脱線する思考が、いかにも子どもらしくて可愛らしい。子ども達の持つ残酷さと優しさ。傷つけたり傷ついたり。でもみんなの前で泣くのは死活問題だ。次々湧き出る疑問を自分なりに考えて猪突猛進に行動する彼女を、周りの大人たちは優しく見守っている。一人称でなく三人称で物事を考えてみる大切さ。怖い夢を見なくなり純粋さを失って久しい大人達の為の物語。

2018/01/30

syota

9歳になる作者の愛娘のおしゃべりを日々書き留めたのが本書だ。もちろんそのままではなくアレンジは加えてあるが、子供の目に映る世界がそのまま活字になっていて、なんとも新鮮。大人が考えた子供の話とは決定的に違うのが読んでいて分かる。主役のノリーは想像力豊かで活発。意見をはっきり言い、正しいと思えば周りを気にせず行動に移す。周囲の空気を読むことばかり気にする日本人としては、このアメリカ的美質が羨ましくもある。ただ、基本的に子供のおしゃべりなので、冗長で起伏に乏しいという点は大目に見る必要がある。

2020/07/07

タカラ~ム

著者が自分の娘をモデルにして描き出した物語。主人公ノリーは想像力が豊かで、好奇心の旺盛な9歳の女の子。学校ではいろいろなことが起きるけど、ノリーはそれを悩んだり楽しんだり怒ったりしながら乗り越えていく。みんなからいじめられてるパメラと仲良くしたり、そのことで仲良しのキラからたしなめられたりしても気にしない。無邪気と言えばそれまでだけど、自分に正直な子なんだよね。自分が子どもの頃を思い出させてくれるお話です。

2017/06/01

aoneko

9歳の女の子のフィルタを通した世界。読むことは思考回路の冒険でもあって、わたしの中にもいる、成仏出来ない子供霊も手を上げて喜ぶ。これでお、し、まい! とノリーは歌みたいにして言った、「おしおしまいまい、おしまいまい、おしおしまいまい、まいのまいのまい。で。で。で、で、で、で、で、で、で、で!」これをぜひやってみたいんだけど、使う予定と場所が見当たらない。なので、で、で、無理矢理感が否めない所で言ってみることになる。

2015/01/08

トラキチ

9歳のアメリカ人少女ノリーがイギリスの小学校に転校して活躍する様を描いている。 作者のベイカーの娘の実話に基づいて作られており、親としての愛情が所々に滲み出ている微笑ましくもありグッとも来る秀作である。 そして岸本さんの名訳。原文を読んでなくても、間違いなく言えることはこんなに上手く訳せるのだろうかという疑問が必ず湧きます。 是非ご堪能あれ。

2011/09/23

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