まっぷたつの子爵[新訳] (白水Uブックス)
まっぷたつの子爵[新訳] (白水Uブックス) / 感想・レビュー
まこ
語り手の叔父である子爵が良い面と悪い面に文字通り真っ二つになっての騒動。これがインパクトありすぎだけど、子爵や周りを見る語り手に反骨精神が時折覗かれ、彼が大人として成長していく話。悪い子爵のお陰で世間から隔離された癩病患者のコミュニティが楽しい、良い子爵の良さにも落とし穴と、語り手を取り巻く世界は一筋縄ではいかない面白さ。不完全な存在だから人の痛みがわかる人になれる。
2021/08/28
Book Lover Mr.Garakuta
図書館本:ゲームのネタになりそうな本だった。
2021/03/27
バニラ
戦争で左右まっぷたつになってしまった子爵。不完全な身体ゆえに完全な善と悪に分かれた。完全な悪はもちろん、完全な善もうまくいかない。いかに完全でも片方だけではやはり不完全なのだ。人間は善悪があって完全なのだ。
2021/07/31
でんさん
簡潔で映像的でテリー・ギリアムが監督の映画にあってもおかしくないと思いました。
2022/07/03
ふゆきち
善悪について描いたものかと思いきや、著者自身の覚書きによると違うのですね。それにしても断面が気になります。
2020/11/08
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