サッカーと独裁者 ─ アフリカ13か国の「紛争地帯」を行く
サッカーと独裁者 ─ アフリカ13か国の「紛争地帯」を行く / 感想・レビュー
Risa Shimowada
読み物として面白かった。英国人ジャーナリストの著者がアフリカでサッカーとその周辺の人々と接して記したもの。アフリカらしい小話満載でアフリカ感があり面白い。ただ日本語タイトルの[独裁者]は英語のタイトルには無いし、そもそも独裁者の話じゃないよね?なんでこんな変なタイトルにするのか。英語タイトルは中身をそのまま表しているのに。[サッカーで読み解くアフリカ]でいいのに/政治的な背景説明も簡潔に入っているがアフリカに興味のない人にどこまで理解されて面白く思ってもらえるのかは疑問。私もそういう部分は結構読み流し。
2022/03/04
Gamemaker_K
すげー面白い本なのだが、装丁(難しそうな本に見える)と翻訳(こなれてないので少々読みにくさあり)と帯の文言(写真多数ってあんた本文に写真1点もないじゃんよ)で損しているような気がする。アフリカの国内サッカー事情が垣間見えるお得な一冊なので、サッカー好きなら買いですよ。・・・こんな感じのアジア版ってどっかにないもんかな。伊藤壇とか書いてくれないもんか。
2013/06/02
くりのすけ
南アフリカからスーダンやソマリアといった政情不安な国まで、地元のサッカー関係者に丁寧に取材をした作品である。虐殺や貧困、賄賂などといった悲惨な現実が描かれているが、その中で、アフリカの人々が心からサッカーが好きだということが描かれている。そのあたりが、せめてもの救いである。
2012/02/16
nanchara_dawn
サッカーの本というよりは、サッカーを通じてアフリカ各国の政治・社会の情勢(※2010年現在)を伝える本だ。たとえば、独裁者がサッカーを政治利用し、そのせいで危うくアルジェリアとの戦争に突入しかけたエジプト。逆に、内戦が原因で反目しあっていた南北が、代表チームの活躍によって融和したコートジボワール。紛争の最中でも、隙を見て子どもたちがサッカーに興じるソマリア、などなど。著者の、体当たりというか命がけというかな姿勢が光る。どうでもいいようなことだけど、アフリカではプレミアリーグがものすごく人気あるんですね。
2012/10/30
catenaccio711
イギリス人ジャーナリストがアフリカのサッカーと国家との結び付きについて記した本。2007年前後に取材の時期が集中しており、訳書のこういう本にしては比較的新しいトピックであるところが何よりの魅力。サッカーと政治との結び付きについては、様々な場面で語られているのを耳にするが、その功罪が「わかりやすく」描かれていたように思う。たまに言い過ぎなんじゃないかという部分もあったが、その辺はある程度話し半分で読むといいのかな。個人的に興味深かったのは、筆者が愛するアストンビラについてたびたび言及してるところ。
2012/08/14
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